#29 FC KOREA 李清敬 総監督 インタビュー Vol.2
-今シーズンは関東リーグ1部を制しました。周囲の在日コリアンの方々からの反響はいかがでしたか?
李 全社で勝った時とはまた違う反響でしたね。去年はリーグ戦では7位で終わって、全社はあれよあれよと優勝したじゃないですか。そういう意味では、全社の時も周りは期待していなかったんですよ。去年(全社優勝と地域決勝出場)があるから、今年は良い意味で(リーグ戦で)プレッシャーになったのかなと。ちょっとした期待もありますしね。去年から(黄永宗)監督が口癖のように言っていますけど、「去年の忘れ物を取りに行こう」というのをキャッチフレーズにして、プレッシャーを楽しんでいこうと。
-全社の時はプレッシャーを感じずに戦えたと。
李 そうですね。東京開催でホームアドバンテージもありました。タイミングも凄く良かったと思いますね。
-周囲も「あ、優勝したんだ」という反応でしょうか?
李 プレッシャーが無い理由のもう1つは、選手達もそんなに“歴史ある大きな大会”だと分かっていなかった。もちろん優勝してから分かるんですけどね(笑)
-去年の地域決勝1次ラウンドでは、そこに暮らす在日コリアンの方々から歓迎を受けましたか?
李 昨年は高知に行ったんですが、そこの在日コリアンの同胞や学生達が応援に来てくれました。こちらから頼まなくても、そういう有り難い応援やメッセージをいただいたり、差し入れを持って来てくれたりしましたね。
リーグ王者として挑む2度目の地域決勝 JFL昇格に挑戦
-一緒に食事をするなどの交流の場は設けたのですか?
李 チームが決勝ラウンドに勝ち進めなくて、予定より早く帰る事になってしまったので、それは出来なかったです。本当は色々考えていたんですけどね。
-そして今年はリーグ王者として、2度目の地域決勝ですね。
李 またチャレンジですよ。去年も決勝ラウンドに上がったわけでは無いですし、今年もチャレンジャーとして戦いたいですね。
-去年は何が足りなかったと感じていますか?
李 これはどのチームも一緒だと思いますけど、(初対戦の)相手の戦い方になかなか適応出来なかった事。もう1つは台風みたいな状況の中で、自分のサッカーが出来ずに、2戦目が90分間の0-0でPK戦まで縺れてしまった事。それと1戦目のFC今治戦(4-2で勝利)の2失点が大きかったですね。4-0や3-0で終わって、次の試合で勝っていれば上がれる可能性もあったんですけど。焦って「もっと点を取らないといけない」となって、気持ちばかり先走ってしまった。今大会は「1戦目に無失点で勝つこと」が重要だと思いますね。そうすれば、ある程度(2戦目以降の)計算が出来るので。