TOP>>インタビュー>>korea-interview>> #29 FC KOREA 李清敬 総監督 インタビュー Vol.2

#29 FC KOREA 李清敬 総監督 インタビュー Vol.2

-選手の育成や質の部分は「まだまだこれから」という感じだったのですね。

 (当時は)サッカーが好きな同好会みたいでしたから。そこから始まって、ポイントポイントで一生懸命やってくれた人がいたおかげで、都リーグ1部に残留も出来きた。11位で残ったり9位、7位とかね。ちょうど7位だった年に都リーグカップ戦があって、リーグカップ戦で優勝したのが大きかったですね。「頑張れば(JFLに)行けるんじゃないか」という事は少し思いましたね。

クラブ設立10年にして全国社会人サッカー選手権大会で初優勝、地域決勝に初出場した

-FC KOREA発足から昨年で10年が経過し、2012年は全社で優勝し、地域決勝にも初挑戦でした。

 初めてのチャレンジでしたね。

-この10年間を振り返っていかがですか。近年の5年間は関東リーグを戦っているわけですが?

 コツコツやってきた分、チャンスは来るなと思っていましたが、「こんなに早く(JFL昇格のチャンスが)来るとは」という気持ちもありました。

-では、10年という年月が過ぎるのは早かったですか?

 上に行くチームは余裕があるじゃないですか。選手を引っ張ってきたり、お金を使ったりという事が少なからずある中で、私達はあまり派手でもないし、その分(JFL昇格まで)簡単じゃない事も分かっていました。それで、昨年から色々な環境を変えたんですね、スタッフとも相談しながら。地方から来ている選手には実費で寮を提供したり、接骨院と提携してトレーナーとして帯同してもらったり。それで選手達も「ちょっとやれば頑張れるんだな」という事を思いました。いろいろな条件がある中で、有り難い事ですが(10年でここまで来るのは)ちょっと早いのかなと思います。

-10年前と今を比べると、チーム強化もクラブ組織力や運営面も、もの凄いスピードで変化してきたのでは。

 いや、何かを極端にではなくて、コツコツと変えてきましたね。

-「条件が限られる」という点ですが、例えば、チーム強化だけを考えるならば日本人の学生の中から上手い子達をかき集めてくれば良いですよね。しかしFC KOREAのコンセプトは“在日コリアンの為のチーム”だと。それだけでも選手構成は限られますし、その中でも質の高い選手は当然Jクラブに行きたいと思いますよね。

 優先順位はそうですよね。Jクラブ、その次がJFLクラブ。ウチも関東リーグ1部にいますが、他の地域リーグに行く選手もいますしね。

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