TOP>>インタビュー>>aries-interview>> #26 エリースFC東京 小宮敏裕 理事長 インタビュー Vol.1

#26 エリースFC東京 小宮敏裕 理事長 インタビュー Vol.1

-関東1部はJを目指すようなクラブもあります。その中でエリースが戦えているのは何故だと考えますか?

小宮 ひとえに集中力でしょうね。土日にしか活動していないですけど、2時間の練習がもの凄く濃くて、選手達は一生懸命やっているんですよね。人間ってやはり集中力ですよ。だからウチは練習試合だともの凄く弱いんですよ(笑) どんなチーム相手にも勝てないくらい。コンディションもありますけど、集中力の所ですよね。公式戦になると集中力が高まる。負けたくないという意識があるんでしょうね。普通にやったら勝てないですから。

良い例が東京海上さん(東京海上日動火災保険株式会社サッカー部)ですよ。頭が良いチームで、スカウティングも凄くして相手に対して自分達はどうしたら良いかという事をよく考えている。3年前かな、ウチと関東リーグで戦った時も、ウチに勝点3を与えてはいけないという試合だったんですよ。引き分け狙いとはまた違う意味で、勝点3を与えないという戦いをしてきた。前半からゴールキーパーが時間を使ったり、考える事が違うな、さすがだなと思いましたね。

あとは昨年からJFA公認A級ライセンス取得の檜山康氏が監督を引き受けてくれています。彼は元々エリースの選手ですが、各大学の監督・コーチを歴任して(東京学芸大学、立正大学など)エリースの監督になっていただきました。やはり練習内容やら、戦術面、スカウティング面(相手チームの分析)等で素晴らしい能力を発揮してもらっています。本来であれば私どものクラブチームにいる方ではないのですけどね。有難いことだと思っています。

-チーム作りにおいて難しい事は何ですか?

小宮 去年、一昨年は各ポジションに27~8歳のピークの選手がうまく嵌って、チームとして凄くバランスが良かったです。サッカーのチームは3年続けるのって難しいんですよ。2年が良いところで3年目は難しい。僕のイメージだと、毎年3人は代えないとやっていけないと思っているんです。新人を入れないといけない。3人ずつ代えると、3年目は9人代わった事になる。そうするとチーム全体が変化しています。今度はコミュニケーションの部分で、戦術に慣れるまでに時間がかかる。活性化と戦術理解これがポイントですね。今年もボランチを誰にするか、ずっと考えていました。ディフェンスは3~4人獲れて層が厚いですけど、ボランチと左右の前の選手が少なくて。だから中盤の層は少し薄いのですよね。そこがネックで苦労している所ではあります。

-スカウティングして連れてきてもなかなか解決出来ない問題ですか?

小宮 入会した選手が企業に就職して、4月になったら転勤というケースがある。今年も3人いたんですよね。青森と奈良と福岡に転勤した選手が。中盤とストッパーの良い選手だったのでこれは痛いですね。転勤でこういう事が起こるのは、うちと東京海上さんくらいですかね。予想がつかないですから。吉田(啓祐)という明治のストッパーだった選手が福岡で、早稲田から来た柿沼(貴宏)が奈良に行って、野沢(大樹)という明治から来た中盤は青森に転勤しました。今年苦労している理由の一つです。今年はスカウティングしていて、良いディフェンスは獲れたんですけど、あまり前の方に獲りたい選手がいなかった。そういう時ってあるんですよ。ゴールキーパーが1人しかいない時もありましたし。今は5人ですよ。DXにも4人いるのかな。この前DXと合同練習をしたのですが、GKが合わせて8人いて、フィールドプレーヤーとは別で練習しているんですけど、こちらから見ていると まるでハンドボールのチームみたいでしたね、多いから(笑)

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