#171 11/24 なでしこリーグ入替戦 第2戦 FC吉備国際大 vs スフィーダ世田谷FC
『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #171
スフィーダ世田谷FC 力を出し尽くしたが1部リーグ昇格に一歩及ばず
11/24(日)13時 加古川運動公園陸上競技場
なでしこリーグ&チャレンジリーグ入替戦 第2戦
FC吉備国際大学Charme vs スフィーダ世田谷FC
前後半90分 0-1(延長20分 0-0 PK5-4)
※2戦合計1-1となりPK戦5-4で吉備の勝利
吉備国際大・DF鎌田蘭のキックが決まると、黄色いユニフォームは喜びを爆発させ、スフィーダ世田谷FCの選手達はその場に崩れ落ちた。なでしこリーグ昇格を懸けた入れ替え戦、スフィーダは2戦合計1-1としたが、PK戦の末に涙を飲む事となった。
11月17日の第1戦を0-1で落としたスフィーダだったが、絶望感は無かった。
「正直0-1なんてビハインドでも何でもない」と川邊健一監督が言えば、選手達にも気負いはなかった。
21日の練習でも良い緊張感の中でメニューを消化し、選手達から笑い声も聞こえるなど、普段通りの姿が見られた。試合で例えれば、まだ前半が終わったばかりだ。巻き返しのチャンスは十分ある。
とはいえ、半分を消化しただけという認識は相手も同じはずで、吉備国際大は引き続きスフィーダの前に立ちはだかる。勝負の第2戦に向けて川邊監督は、“1週間のハーフタイム”で決意を固めた。
「実際に戦ってみて分かる事が沢山あった。1点失っていますし、とにかく自分達らしく戦う。それだけです」
自分達らしくーー。相手のプレスを警戒し、第1戦の立ち上がりはノーリスクを選択したスフィーダだが、この時点で既に後手を踏んでいた。指揮官が言う。 「相手がプレスをかけてくるから蹴るという時点で、そもそも相手のサッカーに飲まれている。自分達のサッカーを貫けなかったのが一番の敗因でした」
吉備国際大のプレスの鋭さは、事前のスカウティングからも分かっていた。それもあり、試合序盤はシンプルに蹴るという提案が選手達からあった。しかし、結果として自ら主導権を手放す事になった。
「自分達自身で(精神的な)プレッシャーをかけ過ぎていたように思います」(DF田中麻里菜)