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#171 11/24 なでしこリーグ入替戦 第2戦 FC吉備国際大 vs スフィーダ世田谷FC


延長戦は、両者共に譲らない展開だった。スフィーダがフィニッシュに持ち込めば、吉備国際大も鋭いカウンターでゴールに迫る。だがどちらも、堅く粘り強い相手のブロックを打ち崩す事は出来なかった。

そしてPK戦。吉備国際大が5人全員成功する中、スフィーダは1人目、チーム屈指のキック精度を持つ川嶋のシュートがポストを叩いた。

川嶋は、仲間の待つピッチ中央へ戻ると、両手を組んで祈り続けた。しかし、結果は4-5。なでしこリーグを眼前に捉えながら、スフィーダは昇格を逃す事となった。

PK戦までもつれ込んだ通り、両者に差はなかったと言って良い。プレーの質、集中力、なでしこリーグでプレーする事への強い思い、どれを比べても変わらなかった。それでもーー。

試合終了後、吉備国際大の選手達が整列し、駆けつけたサポーターに挨拶をしていた。マイクから聞こえてくる声は、震えていた。今シーズン、なでしこリーグを戦った吉備国際大。

思うような結果を出せず苦しみ、入れ替え戦に回ってきた。だがトップリーグで揉まれた経験は、間違いなくこの大学生チームを成長させた。FC吉備国際大Charmeはなでしこリーグを戦い、この舞台でプレーする事の価値を身を持って実感してきた。だからこそ、この場所に居続けたいと強く思い、最後の最後で踏みとどまる力となったのかもしれない。

スフィーダ世田谷FCの2013年はまだ終わっていない。皇后杯が残っている。気持ちを切り替える事は容易ではないが、ここでズルズルと下降してはいけない。今回味わった悔しさを力に変え、全てを出し切ってシーズンを締めくくって欲しい。

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