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#171 11/24 なでしこリーグ入替戦 第2戦 FC吉備国際大 vs スフィーダ世田谷FC

主導権を握れた要因として、長澤とMF冨山瞳の奮闘が挙げられる。長澤は普段のサイドから3トップの中央に入った。スペースへのフリーランや前線からの守備という持ち味以上に、ボールの収まり所として機能した点が光っていた。相手センターバックを背負った状態でもしっかりキープし、長澤が起点になる事で味方は前を向いてプレー出来た。

冨山は中盤の底で的確に相手を潰した。相手のプレーを先読みし、吉備国際大に思ったような攻撃を許さない。試合中、背番号15は頭をフル回転させていた。

「自分はそんなに足が速い方ではないですし、頭を使って相手の一歩先を読まないと対応出来ないので、そこは気をつけました」

シュート数こそ吉備国際大の7本に対してスフィーダは3本だったが、ボールを支配したのはアウェイチームだった。

田中(麻)が真骨頂を発揮し先制するも、勝負の行方はPK戦へ

後半5分、吉備国際大・MF杉田亜未のクロスにFW西川明花がヘディングでゴールへ叩き込むも、これはオフサイド。すると直後にスフィーダにビッグチャンスが訪れる。田中(麻)が自陣から持ち上がり、MF森仁美へ預ける。森がドリブルでバイタルエリアまで持ち込み、丁寧なラストパス。これに走り込んだ田中(麻)がGKとの一対一を制し、スフィーダが1点をもぎ取った。この時点で2戦合計1-1となり、試合は振り出しに戻った。ここからスフィーダの攻撃が更に加速する。

「相手が目に見えて焦っていた」と田中(麻)。浮き足立つ吉備国際大を尻目に、ピッチを広く使いながら多彩な攻撃を仕掛ける。18分に右サイドを突破した永田の折り返しを森が合わせると、21分にはFW下條彩の無回転ミドルがGKを強襲。3分後にも川嶋が距離のあるFKを直接狙うも、これはポストに嫌われた。

完全に試合を支配し、逆転まで後少しの所まで来た。しかし疲労から間延びし出すと、終盤は吉備国際大がゴール前に放り込み一発を狙う。40分、クロスからフィニッシュに持ち込まれるも、ここは福原がラインギリギリの所でヘディングクリア。相手がなりふり構わずゴールをこじ開けようとする中、スフィーダにアクシデントが起こる。田中(麻)が足を痛め、ベンチにバツ印を送る。後半ラストは前線に上がり、臼井がCBに入って残り時間を凌いだ。

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