TOP>>レポート>>MATCH OF THE WEEK>> #163 10/20 JFL 第29節 AC長野パルセイロ vs FC町田ゼルビア
matchreport

#163 10/20 JFL 第29節 AC長野パルセイロ vs FC町田ゼルビア

『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #163

JFL頂上決戦 長野に完膚なきまでに打ちのめされ、後が無くなった町田

10/20(日)13時 佐久総合運動公園陸上競技場
JFL 第29節 AC長野パルセイロ 5-1 FC町田ゼルビア

AC長野パルセイロ vs FC町田ゼルビア。今季のJFLにおいて「最高のカード」となるはずだった対戦だが、その予想は無残にも打ち砕かれることとなった…。

今季初対決となった第17節(6/23@野津田)では、長野の攻撃力の前になす術も無く0-4と完敗。そして、この試合が秋田監督退任の引き金となり、翌日から楠瀬直木GMが監督代行に就任し、チーム再建の最前線に立つことに。その後は4連勝を飾るなど、上昇気流に乗るかと思われた。だが、天皇杯予選をはさんだ中断期間を終えた頃からチーム状態は再び不安定となってしまい、首位長野、2位讃岐との差はさらに広がってしまう。

そんな中で迎えた長野とのリベンジマッチ。町田にとって絶対に負けられない試合であり、背水の陣の決意で敵地、佐久へと乗り込んで行った。

木島の気迫が呼び込んだ先制点

冷たい雨が降りつける中、長野のキックオフで始まった試合は、予想どおり高いポゼッション能力と、熟成された連携を見せつける長野のペースで進んで行く。3トップだけではなく、両サイドの高野、西口も攻撃に絡んでチャンスを広げて行く長野は前半11分、ボールを受けた宇野沢がPA内に侵入。ブロックした庄司の足が入って倒されたようにも見えたが、ここはノーファールの判定で町田は救われることに。

しかし、ゲーム序盤で目についた長野の宇野沢ではなく、町田の木島徹也だった。彼にとってこの日の相手は、松本山雅FC在籍時からのライバルであり、もっとも「燃える相手」であり、誰よりも戦う姿勢をアピールする。正直なところ、この日の町田は「町田らしい」繋いで相手を圧倒していくサッカーはまるで出来なかった。厳しい言い方をすれば、ポポヴィッチが作り上げた美しいサッカーはどこへ行ってしまったのか…と思わせるほど、別人のようなサッカーをしていた。

だが、木島だけは常に「一発狙ってやる」というギラついた目をしていた。流れは圧倒的に長野。だが「我慢していれば必ずチャンスは訪れる!」その強い意志が15分のカウンターに繋がり、彼の突進からチャンスが生まれ、右サイドを上がって来た日高に絶妙のパス。そしてこれを中に折り返すと相手DFに当たってオウンゴール。木島の気迫と集中力が呼び込んだゴールでもあった。

◆前後のページ | 1 | 2 3 4 5 6 7