TOP>>インタビュー>>waseda-interview>> #34 早稲田ユナイテッド 今矢直城 監督 インタビュー Vol.2

#34 早稲田ユナイテッド 今矢直城 監督 インタビュー Vol.2

早稲田ユナイテッド 今矢直城 監督 ロングインタビュー Vol.2

都リーグ1部所属/早稲田ユナイテッドを率いる今矢直城監督のキャリアは非常に興味深い。オーストラリアでプロサッカー選手となり、その後ヨーロッパへ。現役時代から「将来は子ども達にサッカーと英語を一緒に教える事」を考えていた氏にとって、ヨーロッパでの経験が現在の活動に大きな影響をもたらしたようだ。

海外に行く日本人選手は言葉の壁に苦労するが、早くから英語を学ぶ事で、いざ海外に渡った時にスムーズに環境に順応できる。それはピッチ内だけでなく日常生活においても同じ事が言えよう。また今矢氏が英語を教える理由は、単にサッカー選手として大成して欲しいからではなく、「一人の人間として、大人になった時の選択の幅を広げる意味で重要」と考えている。前回のロングインタビューVol.1に続き、第2弾では今矢氏の現役時代の体験や、日本人サッカー選手の海外挑戦について、現在のTOCの活動について、など様々なお話しを伺っている。(インタビュー日:2013年12月)

-オーストラリアやヨーロッパでプロとして活躍してきましたが、海外のクラブ運営はどう映りましたか?

今矢 クラブによりますよね。ヨーロッパも楽じゃないです。僕がいたドイツ3部のチームがまさにそうで、6億円くらい借金があったんですよね。選手は誰も知らなかったんですけど。2部に上がろうと思って、結構みんなに給料をあげたんですよ。2年で2部に戻るはずが戻れなくて、僕が加入したのはその3年目だったんですけど、「途中で給料が払えない」と。2年連続で3位とかでギリギリ上がれなくて。2部に上がるとまた違うんですけど、3部も凄くお金がかかるんですよ。そういう点で、サッカークラブの経営って難しいんだなと思いましたね。

-オーストラリアはどうですか?

今矢 2005年にAリーグが出来てからは非常に健全ですね。あまり無理をしないチームが増えています。ヨーロッパだからプロフェッショナリズムがあるとは僕は思わないですね。選手自身はそう思っていますけど、クラブ自体がそうなっているかは別の話です。どうしても上に行けば行くほど、残念ですけど悪い人も絡んできますし。お金の集まる所にはそういう人が集まってくるので、Jリーグよりダーティーな部分はあると思います。

-それはサッカーがよりビジネス化しているからでしょうか?

今矢 僕がドイツのチームと契約した時も、コミッションがクラブから僕の代理人に支払われるんですけど、その一部は監督にも行っているんですよ。それは謝礼金というか、賄賂と言えば賄賂なんですけど。これは暗黙の了解で、払わないと試合で使ってもらえないんですよ。また、代理人にとっても次のビジネスに繋がる。監督からしたら「あの代理人の所の選手を獲れば俺の所にちゃんとお金が入ってくる」となりますから。そういうのは、残念ですけど凄くあるんですよ。僕みたいに3部のチームでもあったんですから、ビッグプレーヤーなら尚更あると思います。スイスの1部の時もありましたし、クリーンじゃないお金の動きは、Jリーグよりも遥かに多いと思います。ただ、それをどうこう言っても意味がないですし、それをやっていると本当に試合に出られない。

「ヨーロッパのクラブが全てクリーンでは無かったけれど、そこでの経験は凄く勉強になりましたね」

僕と同じマンションに住んでいた選手が良い例ですが、開幕戦は遠征のメンバーにも入れなかったんです。代理人に聞いたら、監督にコミッション分の何%かを払っていないと。別に払う義務は全くないんです。でも、払った次の試合はスタメンでしたからね。スポーツの美しさは勿論ありますが、それ以外の部分も凄くあります。実力じゃない所で、何でこの選手が?と思う事も沢山あります。でも、やはりそういう部分も含めて凄く勉強になりましたし、正直言って飛び抜けた実力があればそれも関係ないですからね。

◆前後のページ | 1 | 2 3 4 5 6