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#34 早稲田ユナイテッド 今矢直城 監督 インタビュー Vol.2

-TOCの前身となるイベントですが、ずっと日本にいなかったので人脈作りなど、イベントを開催するまでにも苦労があったと思いますが?

今矢 飲食店は16時から23時くらいで入って、金曜日は朝まで働いていたんですけど、午前中が空いているんですよね。当時は兄ともう一人しか東京に知り合いがいなくて。最初は兄にお願いして、アディダスの方に合わせてもらえるようお願いをしたり、その人からまた別の人を紹介してもらったり。インターナショナルスクールにも片っ端から電話しましたね。飲食店で5ヶ月ほど働いたんですけど、その間で500人くらいに会いました。午前中は絶対3、4人に会って、週末にも会って、その中の一人が岩崎社長だったんです。確かに苦労しましたね。何も知らなかったので、とにかく会うしかないと。自分の思いを伝えていくという中では、人と会う事によって自分にも運がついてきたというか、やはり会わないとそういう流れも生まれないと思います。

「欧州で自分の甘さを痛感した。日本にいながら、そういう環境に慣れさせる場を作りたかったんです」

-サッカーと英語をセットで教えようというのは、現役時代から描いていたのですか?

今矢 スイスで苦労したのがきっかけですね。僕がいたそのクラブはフランス語圏だったんですけど、僕はフランス語が全く出来なくて。その時、自分の甘さを痛感しました。そうならないためにも現役を終えたら、日本で出来れば東京でそういう環境に慣れさせる場を作りたかった。子どもの頃から出来ていれば困らないですし、サッカーだけでなく他の分野でも活かされると思います。そういう事を考えるようになったのが25歳くらいですかね。

-子ども達の英語の吸収力は早いと感じますか?

今矢 早いですけど、まだ僕も色々試している部分がたくさんありますね。確かに早いですし、さすが子どもは天才だなと思う所もありますけど、それよりは、どうすればもっと出来るかなというのを考えながらやっています。だからそこまで見る余裕がまだないですね。ただ、オーストラリア・キャンプに関しては時間的にしっかり見られる余裕があるので、それに関して言えば1回目より2回目、2回目より3回目の方が、より向こうの子ども達とコミュニケーションを取れています。1年目の時は2009年の10月からTOCがスタートして、10月・11月・12月しか英語をやらずに行ったので、出来なくて当たり前なんですけどね。それが良い参考になりました。1年目は全く出来なかったですけど、2年目は1年3ヶ月英語を勉強して行ったのでやはり違いましたね。

-オーストラリアキャンプでは現地の家庭にホームステイするそうですが、行く前と行った後での子ども達の変化はどうですか?

今矢 大きく変わる子もいますね。それはやはり自信がつくというか、より大きくなって帰ってくる子はいます。ただ全員ではないです。最後は本人の意識だと思います。そういう環境に触れる事で、少しは変わる子はいます。ただ、個人差はあっても、それぞれ頭の中には入っていると思います。すぐ変わる子と、5年後「ああいう事もあったな」と思い出して変わる子もいると思います。人それぞれなので、すぐ変わってくれればそれはそれで良いです。ただ、その経験が将来、彼らが迷った時に「ああいう経験があったな」とか「もっと家族を大切にしないといけないな」と感じてくれれば。例えば、子ども達が18歳になった時に、当時の事を思い出して考えてくれるだけでも意味があると思います。

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