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#33 早稲田ユナイテッド 今矢直城 監督 インタビュー Vol.1

早稲田ユナイテッド 今矢直城 監督 ロングインタビュー Vol.1

大学からJリーグへ。そんな志を持つクラブが、東京都リーグ1部に所属する早稲田ユナイテッドである。

リーグ戦上位チームに与えられる関東社会人サッカー大会に2年連続で出場し、2013年はあと1勝で関東リーグ昇格という所まで迫った。その気鋭のチームの監督を務めるのが、今矢直城氏。10歳でオーストラリアへ移住し、現地でプロサッカー選手となる。スイスやドイツでもプレーし、本場のサッカーを身を持って体感してきた。インタビュー第1弾は今矢氏とクラブの関係について語ってもらった。2010年の監督就任からここまで、早稲田ユナイテッドの監督として何を学び、どのような成長を遂げたのか。また今矢氏とクラブの将来の展望など、様々な事を伺っている。(インタビュー日:2013年12月)

-本日はよろしくお願いします。まず最初に、2012年と比べて、2013年はチームのどのような所が成長したと感じていますか?

今矢 僕自身も監督として1年、1年の積み重ねというか、成長していかないといけないと思っています。その点で僕自身も成長していると思うんですけど、ウチのチームは選手の入れ替わりが激しい。去年も今年も出だしが凄く悪いんですよね。リーグ戦も今年は2勝2敗のスタートでしたから。そういう結果が続くようであれば、1部残留を目標にしないといけなかった。何とか持ち直して終わってみれば3位以内に入れましたけど、去年に比べて今年は更に悪かった。変わった所というと難しいですね。自分は中にいる人間なので、冷静に見られない所もあると思います。外から見て良いチームになっているかもしれないですし、よりチームとして戦う雰囲気に持っていけたのかなとは思います。

去年は岩本光巧、松井亮太、山中真というキープレーヤーが3人いて、彼らが何とかしてくれるだろうという気持ちが僕の中にも多分あったでしょうし、その他のスタメンの8人もベンチのメンバーも、この3人がいれば勝てるだろうというちょっとした過信もあったと思います。今年は誰かがやってくれると思うのではなく、みんなでやろうという気持ちが選手達に芽生えてきていますし、攻守の切り替えの速さなども徐々に出てきているのかなと。

「去年は個に頼る部分が多かった。今年は選手同士でよく話し合っていたし、良いチームになったと思う」

プロのチームだとディフェンスの事をもっともっとやっていると思うんですけど、社会人チームなので守備に関しては難しい部分が僕の中にはあります。練習は週に何回かなので、ある程度楽しくサッカーをやらせてあげたい。そうなるとポゼッションだったり攻撃の部分が多くなる。そういう、僕が一番重要視するポイントが練習のほぼ全部を埋めているんですけど、その中で球際の強さや守備の部分を所々入れています。今年はより選手同士でよく話し合っていて、こうした方が良いんじゃないかというのはディフェンス陣などで集まって話しています。そういう選手が集まってきてくれて、より良いチームになったのかなと思います。

-誰かに頼るのではなくチームとしてやろうという部分は、監督からも口酸っぱく言ってきましたか?

今矢 僕は結構うるさいと思われているんじゃないかな(笑) 自分では全然そうは思わないですけど、細かすぎるだろうと思っているかもしれないですね。でも実は、僕の中では3分の1も言っていないです。本当はもっと言わないといけないんですけど、彼らはプロではないですし、そんなに細かく言うと頭がパンパンになってしまう。それよりはぐっと抑えてよりシンプルに伝える事ですね。後は長年在籍している長井(章浩)や森永(耕平)など、当初からいるメンバーの存在も大きいです。僕からうるさいくらい言われてきているので、僕が口酸っぱく言ってきた事を代わりに言ってくれている部分があります。なので凄く助かっていますね。

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