TOP>>インタビュー>>aries-interview>> #27 エリースFC東京 小宮敏裕 理事長 インタビュー Vol.2

#27 エリースFC東京 小宮敏裕 理事長 インタビュー Vol.2

-プロクラブとアマチュアクラブとのギャップ、ですか。

小宮 お叱りを受けるでしょうが、天皇杯はJFL以上のチームで戦っても良いのかな、と最近は思いますね。アマチュアは全国社会人サッカー大会が頂点としてありますから。天皇杯の予選のおかげで、どの地域リーグも日程的に大変苦労しています。亜熱帯地域に変化してきた日本で7月~8月の猛暑にリーグ戦を開催しないと日程が間に合わない現実を懸念しているわけです。皆さん事あるごとに異常気象と言っていますが、これが毎年続くという予想もあります。そうなると、日本のスポーツ団体は全てにおいて見直しが必要ですね。7月~8月はオフになるようなスケジュールが適当になります。サッカーも9月からシーズンイン、翌年の5月終了が理想的です。夏の甲子園も冬の甲子園に変更です(笑) 資源の節約等を考えれば当然の選択となるわけですけどね。未だに国は動かないし、JFAも動きませんけどね。

-今後、エリースはジュニア世代の育成もやっていくのでしょうか。

小宮 やっていこうという話にはなっているんです。定年退職する人が、これからどんどん出てくるんですよ。定年になると肩書きがなくなるじゃないですか。そういう人達に名刺を持たせる意味でもNPO法人化は大事だと思っています。個人の「ID」を持って、定年後もエリースと関わって何らかの形でやってくれると有り難いなと。

今はみんなサラリーマンだから忙しくて出来ない。定年退職すれば時間の余裕が生まれるから、何かやろうと、元々サッカーが好きなんだし。定年した後にも、何か目標を持たせてあげられれば、やり甲斐が出てくるのかなと思います。

-将来のクラブの展望をどのようにイメージされていますか?

小宮 クラブの40周年記念(2010年)の時に作った冊子があるんですけど、10個のビジョンが書いてあります(Vision-10)。中でも究極は、クラブハウスと専用グラウンドの確保ですね。死ぬまでに作りたいというのが、僕の気持ちです。場所はどこでも良いです。人工芝のグラウンドを一面作って、クラブハウスも作って、みんなが集まれるようなスペースもあると良いですね。

-そのプロジェクトはまだこれからでしょうか?

小宮 これからですね、お金が無いので。お酒を飲んで盛り上がって話はするんだけど、話だけで終わってしまうんですよね。何億円とかかるし、人工芝だけでも7~8千万円かかる。まあでも、頑張りますよ(笑)

(了)

<プロフィール概略>
小宮敏裕…1952年5月8日生まれ。立教大学卒業後、1975年エリースフットボールクラブに加入。選手・スタッフとして活動後監督を歴任し2006年NPO法人を立ち上げて理事長となる。
現在はNPO法人エリースフットボールクラブ理事長、公益財団法人東京都サッカー協会評議員・財務委員、東京都社会人サッカー連盟運営委員を兼務。

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