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#19 FC町田ゼルビア 楠瀬直木 強化・育成統括本部長 インタビュー Vol.1

-ピッチレベルの仕事だけでなく、色々な部分をサポートしていくのが楠瀬さんの仕事なのでしょうか?

楠瀬 そうです、やっぱり色々な事をデザインしないといけないので。例えば、さっき言いましたけど、この苦しい5年~10年をどうするか、というところ。何年もいるマネージャーもいるけど、本当にアルバイト代くらいしか出ていない。それでもココにいるというのは彼らにも夢があるんですよ。将来ユースの監督をやってみたいとか、トレーナーもそう。自分で店を構えて、そこに育成の子がお客さんとして来る。そうやって関わっていたいとか。みんな夢があって、それを一緒に叶えていきたいと思っています。

「クラブを強くする為に、チャンスを掴む為に、町田で共に成長できる人材を輩出していきたい」

-各年代についても、今まで同様にサポートしていくわけですね。

楠瀬 ユースやジュニアユースの監督達も、「いずれはトップを見てみたい」「ユースの監督をやってみたい」というのがあって、一緒に実現しようというのが僕のサポートの仕方ですね。でも、勝てば良いというものじゃない。育成は『人を輩出するもの、人を生むもの』なんです。テーブルの上で「やれバルサだ」とか、皆やりたがるけど、そうではないですし、人を育てていく事が大切なんです。人間がやるものだから、人間臭いというか、『こういう男を育てていかなきゃいけない』という事でやってきました。だから各スタッフもそうで、ココで夢を叶えていけるように、そのサポートをする。練習内容がどうだとかじゃなくて、一緒にユースの子がトップで活躍出来るには「今日、何をするのか?」という話をする。例えば、「来てからあいつ5分も喋ってたよ。プロになるなら、自分からすぐゴール運んでシュート練習やってんだろ」とか、そういう事をお互いに話をしますね。

-ただ勝利を目指すのではなく、町田から良い人材を輩出するんだ、と。

楠瀬 同時に子どもの夢もそうです。「何になりたい?」「どうなりたい?」って。今回、マネージャー職で、インターンを募ったのですが、そういう思いのある人達を集めました。将来「こういう所で仕事をしたい」「トレーナーになりたい」という子に来てもらっています。ウチも正直お金が無いからインターン制度を利用しようというのはありますけど、夢のお手伝いもしたい。彼らはココで「こういうマネージャーの仕事をしていきたい」と言っている。だから勉強もさせて、お金が必要だからスクールコーチのアルバイトもさせたりとか。

-関わっている分野、全てに共通して言えますね。

楠瀬 トップも含めてそういう段階ですね、今のゼルビアは。秋田監督の夢もそう。「いずれはJ1の監督をやってみたい」と。「じゃあ一緒にココを強くして、お前を高く売ろう」とね。相馬(直樹)もそうだった。もし秋田が「鹿島アントラーズの監督になりたい」と言うとしたら、その為にゼルビアを強くしてチャンスがあれば送り出す。選手にもそう言ってますよ。

彼らにも「J1でやってみたい」「海外でやってみたい」という目標があると思います。そういう話があれば、こっちも「大喜びで出してやるから、とにかく価値を上げよう」って。それがココの結果にも繋がるじゃないですか。カテゴリーが下だからどうだではなくて、そういうサポートの仕方になっていますね。

<Vol.2に続く>

(了)

<プロフィール概略>
楠瀬直木…1964年4月17日生まれ。東京都出身。帝京高校・法政大学を経て、1986年に読売クラブに入団し、本田技研(現・HONDA FC)で現役生活を終える。引退後は神戸で阪神大震災からの復興に携わり、栃木県小山市で少年サッカースクールを開講。白鴎大学サッカー部監督、VERDY S.S.小山ジュニアユース監督などを務め、2010年に東京ヴェルディユース監督に就任。日本クラブユースサッカー選手権大会2連覇を達成し、2012年にFC町田ゼルビアの育成部門アカデミーダイレクターに就任。翌年、強化・育成統括本部長兼強化部長の職に就く。日本サッカー協会公認S級ライセンス保有。

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