TOP>>インタビュー>>zelvia-interview>> #19 FC町田ゼルビア 楠瀬直木 強化・育成統括本部長 インタビュー Vol.1

#19 FC町田ゼルビア 楠瀬直木 強化・育成統括本部長 インタビュー Vol.1

-東京Vユースの監督を退任された後、ゼルビア以外にもオファーは色々あったのかなと思うのですが?

楠瀬 色々というほどでは無いですけど、こっちもお願いしつつ、向こうも僕くらいの年齢で「経験のある人が欲しい」という話は頂きました。そんな中、ゼルビアが声を掛けてくれました。下川浩之社長が帝京高校時代の大先輩だというのもありますし。やっぱり町田って少年サッカーの街で、人材で見ると素晴らしい鉱脈があるんですよ。人材の宝庫です。

-やはり昔からの鉱脈は途絶えていない、と。

楠瀬 今はどうか分からないですけど、町田市出身のプロサッカー選手って静岡の旧清水市に次いで多かった。それとウチは企業チームじゃなくてクラブチームとしてスタートしている。僕もまだVERDY S.S.小山を人に任せているんですけど、そういうクラブを立ち上げたりして代表選手も出てきているし、「ゼルビアのようなクラブが今後のモデルケースになっていかないと」と思ってますよ。

「大きな親会社を持たないクラブが 『いかに生き残っていくか』 のモデルケースになる」

-今後のモデルケースになる、と。

楠瀬 親会社とかスポンサーが変わるとクラブ自体も変わっちゃう事が多いですよね。そういうクラブもあって良いとは思うんですけど、日本のこれからを考えると、ゼルビアのようなクラブが『いかに生きていけるか』というのは大事な事です。たとえJ1クラブじゃなくても、凄いスタジアムを持っていなくても、この街に見合った規模でJ2リーグの中間を行ったり来たりして、3年に1度J1に上がったりとか。そういうクラブ作りを地元の子達やスタッフでやっていきたいですね。人材は確かにいるし、それが出来たら『ナントカ冥利に尽きるな』と。

-指導者冥利ってやつですね。

楠瀬 『町田のサッカーを良くしよう』『町田市民にサッカーで幸福をもたらそう』と考える、そういう人達のロマンに駆られました。1~2年の契約でどこかのチームで監督をやるのも悪くはないですけど、何か残せるとしたら、このプロジェクトに協力出来るというのは有り難い。それでココで仕事をさせてもらう事にしました。

-しかし、東京Vユース監督を退任する時に「次は大人の指導もしてみたい」という話もしていましたね?

楠瀬 もちろん、それはあります。今、別メニューをやっている2人(高野光司、田中貴大)はヴェルディ時代の教え子なんです。彼らも大人になっているじゃないですか。それに幼稚園から教えていた子がどんどん大人になっていて、そんな彼らも教えたいですけど、それは縁やタイミングもあります。もちろん(大人も)見たいけど、今はこういう形で見ている。それは『監督やコーチじゃなきゃいけない』わけじゃなくて、『どうサポートして、良いクラブが出来るかな』という事ですから。タイミングが合って、見る事があれば良いですけどね。

-町田に鉱脈があるとは言え、クラブが育成・強化で活かすには時間が掛かりますよね。

楠瀬 今季クラブは『今年、結果を出さなければいけない』と活動している。僕は僕の立場でそれに見合った事をやらないといけない。秋田監督もその時その時でやるべき事をやっています。今の町田の小学5年生が、高校生・大学生くらいになっている頃に、本当にココが良い環境になっていかないといけない。まぁ良い仕事ですよ(笑)

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