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#8 日テレ・ベレーザ 野田朱美監督インタビュー Vol.2

日テレ・ベレーザ 野田朱美監督 ロングインタビュー Vol.2

過去、通算12回のリーグ優勝を達成し、強豪クラブとして女子サッカー界を牽引してきた日テレ・ベレーザ。なでしこジャパンの女子ワールドカップ優勝で沸いた2011年。ベレーザを率いた1シーズン目は、野田監督と選手達が一緒に成長したシーズンだったと語る。
そして2012年は注目のオリンピックイヤーでもある。各世代に多くの代表選手を抱えるベレーザは、シーズン前から所属選手全員が揃っての練習が数えるほどだった。2年目を迎えた野田監督の“ベレーザ女王奪還への挑戦”。前回のVol.1に続き、今シーズンのチーム作り、ロンドン五輪に挑むなでしこジャパン、U-17やU-20など各世代の日本代表について、監督の“女子サッカーへの想い”を伺った。

-2011シーズンは2連敗(5/3vs湯郷と5/7vs神戸)した事が、チームの成長のキッカケだったのですか?

野田 あれがターニングポイントでしたね。色々な事に気を遣っていたのが、連敗していよいよ…というところにきて、「人数もこれしかいないんだし、しょうがないじゃん」と。グラウンドは無いものは無いんだし、チームがあるだけでも良しとしよう、と。私自身が受け入れていなかったなと、今になって思うんですよね。

-もう失うものは無い、という感覚でしょうか。

野田 もう開き直って、環境どうこうではなくて、練習の中でも全ての情熱を注いで、徹底的にやろう、と。寝ずに(笑)は大袈裟ですけど、ほとんどの時間を「どうすれば勝てるか、どうすればチームが強くなれるか」という事に費やし、ビデオを何回も見直して相手の分析もしましたね。徹底的にやって言い訳は一切しないぞ、とね。

-監督が抱える不安感が選手達やピッチにも影響していたと

野田 あと、怪我人が出るかもしれないけど、練習も今まで以上にしっかりやるようになりましたね。単純なところを直していって、それがブレなかったから、昨シーズンのリーグ後半戦の結果に繋がったと思います。「コンディションの良い選手だけでやればいいんだ」と開き直ったところからは、強かったですね(笑)

「選手達の迷いが消えたからこそ、強さが出た」

-野田監督が開き直った事で、選手達も迷わず付いていけるようになったのではないですか?

野田 だと良いですけどね(笑) でも、本当にステップアップというか、2010年まで控えだった選手が突然主力となり、全て任される事になりましたから、本人達にも嬉しさとプレッシャーと色々あったと思うんです。それで互いに、監督と選手が一緒に、敗戦を機に成長しようと。「これじゃ駄目だよね」というのは、私だけではなく選手自身の心にも響いていたみたいで、そこから練習にも付いてきてくれました。

-そこから付いてきてくれた、というのが大きいですよね。

野田 環境に文句を言っていた子は元々いないんですけど、あれ以降、愚痴も無くなったし、敗戦から学んだものが大きかったのでしょうね。それぞれが『ベレーザは絶対強くないといけない』『まだまだやれる、やらないといけない』という気持ち。初めて彼女達もプライドが許せなくなったんだと思いますよ(笑)

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