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#8 日テレ・ベレーザ 野田朱美監督インタビュー Vol.2

-以前、岩清水選手に野田監督について伺ったところ、「自由にやらせてもらえている分、自分達で考える時間も増えた。一緒に戦えている感じがする」と言っていました。それについてはいかがですか?

野田 イワシ(岩清水選手)がそんな事を言ってましたか?(笑) 最近は結構細かく言うようになりましたが、昨シーズンは決めつけるよりも自分達で生み出すものを凄く大事にしてきたつもりです。各選手個人には(各世代の)代表に行ってもらいたいし、これから海外にチャレンジする選手もいるだろうし、監督もいつ変わるか分かりません。どんな状況でも必要とされる選手を作っていく中で、あまり教えすぎたり、はめ込み過ぎたりという事が、元々嫌いなんですよね。

-自分で考えさせる事が重要だと。

野田 私が先に言ってしまうと、選手同士が話さなくなるかもしれないですし。『最終的にグラウンドでやるのはあなた達だから』というのは常に言っています。客観的に見られないところは私が見ているけれど、やっぱりピッチの中で解決できる事は、選手達が解決しないといけないと思うんです。私が言ったことが実際に試合で起こるかは分からないですし。歴代のベレーザの監督がどういう風に教えていたか分からないですけど、私はあまり細かく言わないかもしれないですね。

-現在、女性でS級ライセンスを持っている方が3人いて、野田監督もB級ライセンスをお持ちだと思うのですが、いずれはS級を目指していくのですか?

野田 実は今年、ライセンス試験が無事に終わったんです。いや、まだレポートが分からないか(笑) 栄養学が苦手なんですよ。実習も終わって、ほぼオールクリアでA級ライセンスを取りました。S級はまだ考えていないですね。でも、A級を受けて色々なことが勉強になりました。S級も取ってみたいなという興味は沸いています。

-A級を取ったから、S級にも興味持つようになったのですか?

野田 そうですね。だからA級ライセンスを取りに行って良かったなって思うんですよね。

-女性の指導者がまだまだ少ないとの事ですが、もっと増えていかないといけないと思いますか?

野田 私はそう思います。もちろん男性の指導者の経験は、また一味違う、素晴らしい経験だと思いますが、やはり世界を肌で知っている彼女達が、監督をやるという事も大事な要素だと思います。でも、どっちでも良いと思うんですよ。男性が女性を教える事も良いと思いますし、女性が男性を教えるという事もあって良いと思います。これからもっと挑戦する人が出てきて欲しいと思います。

-そう言われると、女子代表選手から指導者になった例をあまり聞きませんね。

野田 やっぱり嫌なんですよ、評価されるから。指導者として少し評価を下げると、現役時代のことまで否定されるじゃないですか。多分、男子に比べると、女子の方がそこの否定を怖がる傾向があると思うんですよ。周りの言うことは気にせず、やってみて(挑戦して)欲しいな、と本当に思いますね。

-野田監督は批判は気にしないのですか?

野田 しますよ。いや、嘘です(笑) 気にしていたら(監督を)やっていられないですよ。

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