#8 日テレ・ベレーザ 野田朱美監督インタビュー Vol.2

１年間のプラニングが出来るか、どうか問われる

－練習でも、色々と試されているのがわかります。

野田　そうですね。後半戦になるとU-17代表が1ヶ月いないとか、U-20代表がいなかったり。代表合宿・キャンプも入ってくると思います。未だに（ベレーザの選手）全員が揃っての練習なんて、大した期間できていないですしね（笑）そういう年なんだなと。

－そこも開き直っているわけですね（笑）

野田　それは去年を乗り越えられたから、実は怖いものが無いんですよね。そういう意味で去シーズンの1年は大きかったですね。今いる選手で強化できる、逆にたくさんチャンスも与えてあげられるし、伝えられる事もある。選手達にも「今年は代表イヤーだから、各カテゴリー、いかなる時でも協力するし、私はできれば全員に代表に行って欲しい」と伝えています。

－その言葉も選手達には刺激になっているのでしょうね。

野田　チーム（ベレーザ）としては絶対に日本一になる。この目標は、言わなくても皆が持ってくれていると思います。選手個々に対しても、「代表選手になる、という目標をしっかり持って1年間のプランニングはしてね」という話を、今年の頭のミーティングでしました。

－ベレーザの女王奪還と、日本女子代表の更なる飛躍ですね。

野田　そういう年になったら良いなって思うし、『ベレーザの結果と代表の結果』という意味では、とても重要な年になると思っています。岩渕の手術（※）をさっさと決めたのも、代表を視野に入れて頑張ってもらわないと困る選手だと思ったので。

－岩渕選手が普通に歩いている姿を見かけました。

野田　順調なんで、私もホっとしているんです。予定通りに回復も進んでいて、本人も（手術前に）言われた通りの日数で回復してきていて良い感じです。ここからだと思うんですけど順調に来ているので、なでしこリーグ開幕にも十分間に合うし、オリンピックももちろん間に合います。今のベレーザは若いし、岩渕は丁度中堅ですし。ところで彼女が副キャプテンって知っていました？

－岩渕選手がですか？

野田　はい。知らないですよね、皆さん（笑） 1月のファン感謝デイの時にはまだ決めていなくて、あの時はベレーザはオフだったので、選手はイレギュラーで集まったんですよ。始動はあの1週間後だったんですね。ファン感謝デイの舞台にはキャプテンを出すよう言われていて、キャプテンはイワシ（岩清水選手）だから問題なかったんですけど。ファン感謝デイの後のミーティングで、みんなに「今年は岩渕に副キャプテンをやってもらうから」と伝えました。中堅として、チームを引っ張っていく立場になって欲しいと思って決めたんです。

※ 2012年1月に右第5中足骨疲労骨折の治療の為、手術をしている