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#4 スフィーダ世田谷FC 川邊健一監督インタビュー Vol.2

-2011年に比べると試合数が7試合も増えますから、選手層の厚さは問われますね?

川邊 2012年のチーム強化・補強は上手くいっていますし、トップチームは30名になりそうです。2011年は23名で戦ったんですけど、シーズン途中で人数が足りなくなってしまった(笑) 怪我人が多く出たり、累積警告の出場停止など予想外の事があって、ユース年代の子を2試合ほど昇格させ出場させるほどでしたから。

「2012年のロンドン五輪までが勝負。チーム強化とクラブ運営、全ての環境作りに取り組んでいく。」

-トップチームが選手30名とは、かなりの大所帯ですね。

川邊 新シーズンに向け良い選手が沢山加入した事で、チーム内に競争が生まれる環境になったと思います。今までウチの選手達は、レギュラー争い・ポジション争いという競争、その“環境”に恵まれていなかったんです。やはり選手達を育てるのは環境ですからね。2012年はやっとその環境を整えてあげられた。レギュラー争いが激しくなるので、選手はまた一つ成長するでしょうね。本人達は焦っていると思いますよ、「おい、そんなに人が入ってくるのか!」みたいな感じで(笑)

-競争が生まれる環境の中で選手を育てる事が理想だと。

川邊 逆に地方の女子チームは、地方都市に女子サッカ-選手が少ないから選手獲得が大変だと思います。『東京は人が多い』という点は恵まれている事ですね。東京は地価も高いし、(練習や試合する)場所も無い。だけど、人は多いし、選手も集まる。私は良くも悪くも「東京で良かったな」と思っています。「クラブの成功の秘訣はココ(東京)にあるのかな」という気がしていますよ。

-確かに東京だから出来る事がありますよね。

川邊 行政の話に戻りますが、「スフィーダがあって良かった。もっと応援していこうよ。」と世田谷区の職員の方達に思って貰えればいいわけで、その為には自分達の躍進が必要です。「こういう協力をして下さい」と言うのは簡単ですけど、スフィーダが(行政を)納得させるだけのツールか?というとは疑問が残るところですしね。

-自治体に応援されるという事は、すなわち世田谷区の方達に必要とされる存在になる事だと。

川邊 まず、それを自分達が示していって、「スフィーダが世田谷区にいてもらわないと困る。もっと応援していこうよ。」となれば状況も変わっていくと思うんです。地方の自治体でもそうですが、そのチームに特化して応援するという例はありますから。今はまだ世田谷区から見て、ちょっとメリットを感じる部分が少ないのだろうな、という事でしょう。本当にこれからですし、自分達次第だろうなと思っています。

-様々な支援や連携を実現させながら、2012年はクラブが更に躍進すると年なんですね。

川邊 本当に2012年が勝負だと思います。女子サッカー関係者の皆さんが言っていますけが「(8月の)ロンドンオリンピックが終わるまでが勝負」だと。それまでに我々がやれる事は、全てやっていこうと思っています。(了)

~Vol.3に続く~

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