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#4 スフィーダ世田谷FC 川邊健一監督インタビュー Vol.2

-行政(世田谷区)との連携、協力関係はいかがですか?

川邊 現状でご協力頂いている事と言えば、ホームグラウンド、試合会場(世田谷区世田谷公園)の提供ですね。本当は、観客スタンド付きで天然芝グラウンドの世田谷区総合運動場で公式戦を行いたいのですが…。

-何故ですか?

川邊 総合運動場は商店街からも近いし、皆さんが観に行きやすい。ただ芝、グラウンドの状態が悪く、とてもプレー出来る状態じゃあ無い。「何とかグラウンド整備をして貰えませんか」という打診はしているのですが。

-グラウンド整備にはお金(税金)が掛かりますからね。

川邊 行政としては、単体のチームにお金を掛ける訳にはいかない状況なんですよね。現状では世田谷公園を使わせて頂くというレベルに留まっています。行政から練習グラウンドを優先的に貸して頂けるような関係が一番良いのでしょうが、それもなかなか難しい。連携自体はまだこれからといった感じです。

-まだ行政にとってもスフィーダ世田谷を(優先的に)推す理由が弱いと。

川邊 区の公共施設を借りる場合でも、世田谷区としてはメンバー5人だけのフットサルチームと100人規模のスフィーダ世田谷が、まだ同じ扱いなんです。もちろん行政の方が仰っている意味はよく分かります。人数や規模の違いで優先するのか、という話ですから。ですから、今でも練習場は転々としてるんですよ。今日は〇〇中学校のグラウンドで、とか本当に色々な場所で。今までずっとそうやってきました。

「地価の高い東京都23区で、自前の練習場を保有する事は至難の技ですね。」

-東京では、地元に練習場や試合会場を持つ事が難しいと。

川邊 少し行政の話からは逸れますが、2012年からのホームグラウンド(練習場)が見つかったんですよ。つい先日、業務提携の契約を結んだばかりですが(※4)、スフィーダ世田谷のアライアンス・パートナーとして練習場の提供をして頂けます。東京都内でホームグラウンドを確保するって至難の技ですよね。人口が多いというメリットはありますが、場所(土地)が無い。

-逆に、地方都市は人口が少ないけれど(グラウンド等の施設の)土地はありますね。

川邊 スフィーダ世田谷が、この東京都23区でどうやって生き抜いていくか。難しい問題、課題は沢山あります。例えば、まだ23区内のサッカーチームやフットサルチームで、国内トップリーグに加盟しているクラブは一つも無いですよね。JリーグクラブのFC東京は小平市ですし、東京ヴェルディ(と日テレ・ベレーザ)は稲城市、と全て多摩地区にありますよね。

-FC町田ゼルビアは町田市、横河武蔵野FCは武蔵野市ですね。

川邊 東京23区は地価も高いですし、もし私達のようなチームが練習場を企業から借りようとすると、何千万円~億の話になってしまいます。ヴェルディのグラウンド(よみうりランド)も年間何億円って話じゃないですか。結局、Jリーグクラブでも、女子チームが使っているグラウンドで月100万円くらいの費用が当然かかる訳です。

-アマチュアクラブであれば尚更、資金面の負担は切実な問題ですね

川邊 ウチはJクラブでも無いですし(企業や自治体の)後ろ盾は無いし、お金も無い。じゃあ、お金が無い代わりに何が有るかと言ったら、頭を使って知恵を絞って、何とかするしかないんですね(笑) そういう状況の中で、お互いの利害関係が一致する相手を見つけ出して、お話を持っていき練習場の業務提携に至ったんです。

-まずは練習場の問題はクリアできたと。

川邊 グラウンドは狭いんですけど、定期的に使える場所があるって事は非常に重要です。体育館施設もあってトレーニングルームも充実していて、シャワールームも綺麗ですし。トップクラブの“縮小版”じゃないですけど、現時点ではこれで良いと思っています。

※4 正式発表はスフィーダ世田谷FC公式サイトで近日発表される予定。

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