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#25 FC町田ゼルビア 深津康太選手 インタビュー

ヴェルディ時代、全体練習が終わると深津は秋田氏と共に居残り練習を始める。よく見られる光景だった。取り組んでいたのは、フィードの精度向上。最終ラインからサイドへ正確にボールを送る。左右両足で、様々な位置へ蹴り分けていく。元々、空中戦などの対人プレーには自信があった。ヴェルディに来てからは、パスの重要性を再認識した。センターバックというポジション柄、「最初に考えるのはミスをしない事」と深津は言う。求められるのは確実性。難しいパスを通そうとして奪われ、カウンターを浴びては信頼を失ってしまう。だが、自身の成長の為にはチャレンジしなければならない。

秋田監督就任と同時に古巣ゼルビアに復帰

深津 今も変わらないですけど、あの時は少しでも上手くなりたいという気持ちがあったし、もっと自分がレベルアップしないといけないと感じた時期でもあった。だから毎日ずっとやっていましたね。おかげで前よりはしっかり蹴れるようになっていると思います。でも、まだまだやらなきゃきけない。

秋田氏はその後、ゼルビアの監督に就任する事になる。そして、すぐに深津に声がかかる。秋田氏本人からの“直接オファー”だった。

深津 早かったですよ、本当に。秋田さんがゼルビアの監督に決まってすぐ、かなり早いタイミングでしたね。最初はギャグだと思っていたけど、本気だったんですよ。まさかそれが実現するとは思ってもみなかったですね。最初は、行く気持ちはなかったですよ。一回自分から出て行ったチームだったので。まだヴェルディでも出来ると思っていましたし、やりたいという気持ちもあった。

交渉自体は代理人に任せていたが、自分をいかに必要としているか、秋田氏から直接聞いた。そして2012年12月15日、ゼルビアの公式ホームページに深津の復帰が発表された。今の深津は、3年前とは違う。プレーの質が向上したのは言うまでもないが、精神面での成長が大きい。

深津 僕は今まで引っ張ってもらっていた立場だったから、今度は自分がチームを引っ張りたいという気持ちで来た。変わりたいと思って、ゼルビアに来たから。

深津がいなかった3年間で、ゼルビアというクラブも変わった。サポーターについて語る。

深津 僕が前にいた時よりサポーターの数は増えているし、ゴール裏にも沢山の人がいるじゃないですか。悪い試合をしたらブーイングもある。前にいた時は多分みんな優しかったんですよ。もちろん今も、基本はみんな凄く優しいんだけど、ブーイングをされたり、何か揉め事が起きたりというのは絶対に無かった。そういう所も進化しているんだろうなと思います。サポーターの人達が一生懸命応援してくれるからこそ、不甲斐ない試合をしたらブーイングを受けるのも仕方ない。真剣に応援してくれるからこそ、僕らも本当に命懸けで毎試合戦わなければいけない。

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