TOP>>インタビュー>>sfida-interview>> #10 スフィーダ世田谷FC 川邊健一監督インタビュー Vol.3
sfida-interview

#10 スフィーダ世田谷FC 川邊健一監督インタビュー Vol.3

スフィーダ世田谷フットボールクラブ 川邊健一監督 ロングインタビュー Vol.3

女子サッカーの全国リーグ2部「プレナス チャレンジリーグ」に参戦しているスフィーダ世田谷FCは、2011年のシーズン1年目から好成績を残し、1部昇格を目指し2012シーズンを戦っている。トップチームの強化とアカデミー組織の育成を両立させ、選手には地域活動を通して社会性を学ばせ、地域との関係性を深めている。 Vol.1 Vol.2 と続いたインタビューの最終回となる Vol.3 & Vol.4 では、クラブの育成と強化について、川邊監督の考える女子サッカーの魅力、指導者として目指している事など、多岐に渡りお話を伺っている。(インタビュー日:2011年12月

-スフィーダ世田谷FCのアカデミー(育成)組織は、どのようなカテゴリーに分かれていますか。

川邊 今まではU―13(中学1年生)のグループとU-14(中学2年生)のグループがあって、U-15(中学3年生)が無くて、その上にユース(高校生)というカテゴリーがあったんです。ユースの上がトップチーム(プレナス チャレンジリーグ所属)という形になっています。ママさんチームもありますが、これは生涯スポーツと普及というコンセプトなのでピラミッドからは外れた形になっています。

-何故、今まではU-15が無かったのですか?

川邊 2010年まではトップチームがチャレンジリーグに上がっていなかったので、中学3年生の子がスフィーダのユースに上がらずに高校(のサッカー部)に行ってしまっていました。だから高校生だけでは人数が足りず、ユースチームが組めなかったんですね。

2011年のユースチームも高校生が少数しかいなくて、ほぼメンバーは中学3年生なんですね。そういった理由で、今まではU-15が無かったんです。

-なるほど、そういう事情だったのですね。

川邊 やはりトップチームがチャレンジリーグに昇格した事によって、アカデミーからトップまでの道がしっかり見えるようになり、中学3年生からユースに残る選手達が多くなりました。2012年はユースは高校生だけのチームが出来て、U-15もU-14とユースの間に新設(※1)し、クラブ組織を整えていこうと思っています。

「内容や質にこだわった2011年。2012年は勝利、そして1部昇格にこだわるシーズンにしたい」

-2011シーズン、チャレンジリーグEASTのリーグ3位という結果について感想を聞かせてください。

川邊 結果から言うと、予想以上に順位は良かったと思っています。私達は下で(ボールを)しっかり繋いで相手を崩すサッカーを目指していますし、そういった意味でこれまで培ってきた技術がどれだけチャレンジリーグで通用するのだろうか、という事が頭にありました。常盤木学園高等学校、JFAアカデミー福島、日本体育大学女子サッカー部、というリーグ3強を崩すのは、かなり至難の技と言われていたのですが、その一つを崩して自分たちが3位に入れたのは良かったなと。

-参入1年目で3位になった事で、スフィーダのサッカーが通用するんだという自信にもなりましたか。

川邊 ウチは普段から技術トレーニングばかりやっていて、走り(の練習)はほぼ無いんですね(笑) しかも平日の夜の練習がほとんどなので、夏場は絶対に勝てないだろうなという事も分かっていました。(試合)途中から動けなくなって負けるだろうと。そういう事も踏まえて、2011シーズンは(仮に)リーグ優勝しても1部に昇格できないというルールがありましたし、5位までには入って2部に残留する事が大きな目標でした。

※注1 2012シーズンからアカデミー組織はU-13、U-14、U-15、ユースの4カテゴリーとなっている

◆前後のページ | 1 | 2 3 4