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#1 スペリオ城北 宮坂一朗GMインタビュー Vol.1

「サッカークラブ運営に関して無知だったから、“形”から入る事が自然な事だと思っていた(笑)」

-元々、宮坂さん含め地元の方々は事業をやってこられているので、経営者の感覚でサッカーチーム自体も地域の為に役立てよう、と。ただサッカーだけやればいいわけではない、という考え方なんでしょうか?

宮坂 そうですね。株式会社にした事で「利潤追求じゃないか」と言われた時もありましたけど、うちの定款にも記載されていますが“地域の活性化の為のコミュニティビシネスの一環なんだ”と。“もし利益が出るような事があれば地域に再投資しますよ”と。もちろん私自身もこの法人からは一銭も給料を貰っていないですし。
自分ではそう思っていなくても、外から見たら目立ちますよね。バスが地域を走っていたりすると「あそこはナンだ!?」と、良い意味でも悪い意味でも注目を浴びますし。自分がどこまで信託を得られるかは分かりませんが、キチッとした人格のある法人という形で、サッカーで地域を活性化させようと思っています。

-都リーグ加盟チームの中に、宮坂さんが言うような“形から入る”というチームは少ないと思いますが?

宮坂 後で調べたら、そんなチームは無かったですね(笑)

-宮坂さんにとっては“自然な形”だったと

宮坂 その当時は、そうやってチームは作っていくもんだと思っていましたから(笑) 意外でしたが、他のチームの場合はクラブ連絡先が携帯電話番号だけだったり、監督自ら事務作業されていたり、まだ主務がいればいいほうですよね。うちの場合、今は栗本が社員第一号として勤務しています。当初は“高校サッカーと地元のクラブの合併”という形でスタートし、色々とお金がかかり過ぎて人も抜けていったんです。最初は栗本もボランティアでチーム運営に携わっていたんですが、「この会社を継続していくし、有給という形で残って欲しい」と伝えたんですね。

-都リーグには、高校・大学の仲間で作る同好会チームとして、趣味でやっていくうちに4部→3部→2部→1部と昇格していくチームが多いと思います。宮坂さんのように“形から入る”というのは長期的に見れば、選手の雇用の事まで考え、財政的にもしっかりしたベースを作り、資金不足でチーム解散にならない為にも、地元の経済界の人達から理解をしてもらう、会社経営をされている人達にとっては“当たり前”の感覚だったのですね。

宮坂 あまりにも私がサッカー業界の事を知らなかったわけなんですが、気付いてみればデビューから何年後には株式会社になっていたり、バスがあったり、こうして人が訪ねてこられると事務所があったり、と皆さん驚いていますよね。

-ところで、宮坂さんは北区のサッカー協会の方達との繋がりはあったのですか?

宮坂 最初に私を含め4人でチーム設立しているんですけど、私を除いた3人の方達は元々サッカー協会との繋がりがあったんです。しかし結局、3人とも転勤などでチームから離れざる得ないことになり私1人になってしまうのですが、東京都や北区のサッカー協会からは「なんだ、アイツは!?」というふうになって取り残されたんです。これが致命的な部分がありましたね。根も葉もない事を言われたりしましたし。今は応援に回ってくれていますよ。やはり耐え忍んだ感はありますけど、一つ一つ丁寧に説明していくしかない、と。

-そこを乗り越えて、今は連携ができているわけですね?

宮坂 具体的に言えば、まず去年(2010年)北区に赤羽スポーツの森公園ができました。北区サッカー協会は、北区教育委員会の区体育施設課と連携を取っている、北区体育協会の中にあるんですね。赤羽スポーツの森公園陸上競技場でスペリオ城北が公式戦を地元開催できているという事は、スペリオに対してご理解を頂いていると思っています。

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