#133 7/20 チャレンジリーグ 第15節 スフィーダ世田谷FC vs JFAアカデミー福島
『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #133
ホームで完敗のスフィーダ世田谷FC 第3クール初戦を勝利で飾れず
7/20(土)14時 大蔵総合運動場
プレナス チャレンジリーグ 第11節
スフィーダ世田谷FC 1-4 JFAアカデミー福島
「もったいない。」 試合前、まずそう思った。
スフィーダ世田谷FCとJFAアカデミー福島は、どちらもマイボールを大事にするチーム。しかし大蔵総合運動場は、両者の持ち味の半分も発揮出来ないようなピッチコンディションだった。
スフィーダは愛媛FCレディース戦でもこのピッチを経験していた。実体験があったからこそ、「ウチの方が有利」と川邊健一監督は考えていた。だが、ac福島は早い段階でピッチコンディションに順応し、縦に速い仕掛けを見せてきた。
ピッチコンディションを先に味方につけたac福島
前半2分、スフィーダの高い最終ラインの裏を突かれる。GK川口真奈の素早い対応で事なきを得たが、この攻撃でac福島は勢いをつけた。10分には、MF下條彩のパスミスからピンチを迎え、ac福島・FW大熊良奈にシュートを打たれる。ここでも川口がファインセーブを見せたが、ピッチコンディションに合った攻撃を相手に見せられ、スフィーダは後手に回った。そして12分、裏に抜け出したac福島・FW小島美玖がディフェンダーをかわしてラストパスを送る。完璧なお膳立てを受けたMF高平美憂が、楽々とゴールに流し込んでac福島が先制した。
スフィーダのこの日の試合の入りは、今シーズンでもワーストだったと言える。相手の攻撃をモロに受けてしまい、防ぎ切ることが出来なかった。「一番最初の所で対応出来なかった事で、その後も崩されてしまった」と、MF長澤優芽は振り返った。開始2分で裏を破られピンチを招いた事で、チーム全体が浮き足立ってしまった。
川邊監督は選手達に「無駄に繋ぐな」と話していたが、選手達がシンプルなサッカーを徹底出来ていたとは思えない。繋ごうとするもイレギュラーなピッチに翻弄され、その後ロングボールに切り替えると既に相手が迫ってきている。前半のスフィーダは、プレーの判断がひとつ遅かった。選手達の技術レベルは高いから、繋ぐ事がファーストチョイスにあっても良いが、状況に応じたプレーを選択しなければ、状況を好転させる事は出来ない。
23分、クロスボールがDF岡田あやめの手に当たり、不運な形でPKを献上。これを小島に決められて2失点目。4分後にはシュートのこぼれに詰めた大熊にゴールを許し、この時間でスフィーダは3点のビハインドを背負う事になった。