#101 11/25 国際女子サッカークラブ選手権 日テレ・ベレーザ vs キャンベラU
『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #101
最後の最後で逆転ゴール ベレーザが3位で大会をフィニッシュ
11/25(日)13時30分 NACK5スタジアム大宮
国際女子サッカークラブ選手権 3位決定戦
日テレ・ベレーザ 4-3 キャンベラ・ユナイテッドFC
なりふり構わず結果を求めたことが、3位入賞を手繰り寄せた。3-3の同点で迎えた後半アディショナルタイム、混戦の中でDF岩清水梓の足が伸びる。その瞬間ゴールネットが揺れ、日テレ・ベレーザの勝利を決定づける4点目が決まった。
「最後は綺麗なゴールではなかったが、今までのベレーザにはあまりなかった。皇后杯に向けても大事なこと」と、野田朱美監督は目を細めた。勝利への執念が、厳しい試合での勝利に繋がった。
高さだけでなく、平面でも苦戦を強いられる
しかし、いきなり先制点を食らうなど試合は苦しい展開だった。前半7分、相手のクロスボールをDF小林海咲がクリアしきれず、走り込んできたMFジェニファー ビセットにかっさらわれた。
オリンピック・リヨン戦に続き、立ち上がりにビハインドを背負ったベレーザ。しかし、チームのキャプテンが試合を振り出しに戻す。11分、左サイドからFW田中美南がクロスを送ると相手ディフェンダーがクリアミス。これに反応した岩清水がボールの落ち際を右足で叩き、ベレーザが同点に追いついた。
ポゼッションも主導権も盛り返したベレーザだが、最後の局面で崩しきれない。そして、悪い奪われ方をするとキャンベラ・ユナイテッドの鋭いカウンターを浴びる。
相手への寄せが甘くクロスを上げられると、「簡単に上げさせるな!」と岩清水が味方を鼓舞する。世界を知るキャプテンの危機感が、体格に勝る外国チームの怖さを物語っていた。守備陣はギリギリの所で耐えていた。19分、ゴール前でのパスを取られシュートを許すも、GK曽山加奈子が弾く。こぼれ球を拾われ再び狙われるも、ここでも曽山がセーブした。「なかなか試合経験がないながらも良くやってくれた」と、野田監督も賞賛した。
しかし33分、ベレーザは再びビハインドを背負うことになる。MFサリー シパードのスルーパスに抜け出したFWミシェル ヘイマンがワンタッチでシュート。左ポストに当たってゴールへ吸い込まれた。警戒していた高さでなく平面勝負での失点に、DF土光真代は自身の判断ミスを悔いた。「下がるのも(パスを通されないよう)間を閉めるのも遅くなって、自分の所を通されてしまった」
何とか追いつきたいベレーザは、背番号10が結果を出す。42分、途中出場のMF隅田凛のパスを受けたMF伊藤香菜子が左足を振り抜く。「パスが来る前から打とうと決めていた」という迷いのないシュートがGKの頭を超えて、2-2の同点で前半を折り返した。