#2 スペリオ城北 宮坂一朗GMインタビュー Vol.2
「社会人サッカーリーグならではの難しさは沢山ある」
-自分のチームだけスケジュールをしっかり管理していれば良いわけではなくて、相手次第という所が全部関わってきますからね。チーム強化の苦労も多いのではないかと思います。
宮坂 そう思います。
-皆、同じ条件なので、それでも昇格していくチームはリーグ優勝するわけですが。
宮坂 あと、スペリオの場合、今は登録選手を25人で打ち止めにしているんですね。そうしないと試合に出られない選手がどうしても増えてしまう。ウチは週に4日練習やるのですが、本当はもう少し人数を増やして、水曜日と金曜日はフルサイズのコートで紅白ゲームが出来るようにしたい。そうすると(練習・試合の)出席率の問題でトータル33、4人にしていかないと難しい。
-25人に制限すると、紅白戦に集まるのが17人になった場合は、11対11が出来ずに8対8になったりすると。
宮坂 かと言って、それを見込んで選手を増やすかとなると、実はそこまで必要ない。
-やはり難しさがありますね、選手が働いている社会人リーグというのは。
宮坂 ギリギリの人数は厳しいんですが、いくら人数を増やしたいとは言っても「ここから下(のレベル)はごめんなさい」と線を引かないと、今度はチーム全体の選手の質が下がってしまう。
-(選手補強に関して)スカウティングも苦労されていると仰っていましたが?
宮坂 ご存知かもしれないですが、吉見監督は明治大学とのパイプがかなりあります。明治で監督をやった後に、ユニバーシアード代表監督をやって、その後は全日本大学サッカー連盟の理事長を兼務されています。これから大学を卒業する選手達のスカウティングと併せて、就職の相談がかなり多いですね、これからの時期(11~12月)は。
-新加入選手に大学生は結構いるんですか?
宮坂 そうですね、大卒の選手は獲得します。うちの会社(※2)を含めて、今7人の選手が地元の企業にお世話になっているんですけど、どうしても欲しい選手は“就職先を見つけてでも”となってきます。そろそろ吉見監督から具体的なリストが上がってくると思うので、セレクションとは別枠で何人か大学の新卒を引っ張ってきます。
-選手の獲得のリスト、来シーズンに向けての戦力をどうしたらいいかというのは基本的には監督にお願いしているのですね?
宮坂 本来ならGMがやらなきゃいけないんですけど、私はサッカー協会に精通していないものですから。今シーズン初めはゴールキーパーが一人しかいなかったので、流通経済大学から借りているんですよ、レンタル移籍という形で。流経って200人くらい部員数がいて、各学年にキーパーが10人位いるというので、その中から1人来ています。
丁度良いチームの作り方としては、やはり社会人オンリーだと非常に難しいと思います。学生だったら、集まれって言えば集まれるんですよね。やはり社会人は平日でも仕事との兼ね合いがありますから。うちは週4回の練習で、だいたい月曜日は試合の後のリカバリー的なものが中心で、水・金曜日に練習試合をやっています。土曜日は次の日に公式戦が有るか無いかによって、練習内容は変わってきますけど。これが社会人のみのチームだと集まるのは試合当日だけっていう所も多いですから、学生を加えたチーム作りは良い事だと思います。
※2 スペリオ城北の運営母体となっている株式会社城北スポーツ&コミュニティー