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#20 FC KOREA 勝負強さを体現しリーグ制覇 2度目の地域決勝へ

接戦をモノにする力強さ

大量得点を記録するチームではない。総得点の31ゴールは、上位4チームの中では最も少ない数字だ。一方で失点はわずか14と、守備力が際立つ結果となっている。それでも最終節を含めたラスト4試合はいずれも3ゴールを奪っており、勝負所の爆発力を持ち合わせている事も証明した。

接戦を勝つという事で言えば、後期第8節・東京23フットボールクラブ戦は、今シーズンのハイライトだった。前半に退場者を出し、おまけにこのファウルで与えたPKを決められる。残り60分近くを10人で戦わなければならず、ビハインドも背負うというダブルパンチ。しかし、そこからがKOREAの真骨頂だった。『前半は0-1のままで良い』という意識を全員で共有し、後半に逆転。終盤に追いつかれるも、最後の最後でキャプテン・MF崔光然が値千金のヘディングゴールを決めて勝利した。

楽な試合などひとつもなかった。最終節のクラブ・ドラゴンズ戦にしても、一時は逆転を許す厳しい展開。「正直ダメかなと思った」と、MF卞栄将は試合後に告白している。東京23FC戦は洪が退場したとはいえ、ラスト2試合は持ち味の守備が安定感を欠いた。それでも、いや、だからこそと言うべきか。今度は攻撃陣が爆発し、苦しい試合を勝ち抜いてきた。

「相手より一歩でも走っている事が良い方に向かっている」と朴は言う。堅い守備をベースに勝利をもぎ取るという鉄板のスタイルが綻んでも、それを全員で補う事で栄冠を手にした。点の取り合いを制するというのは、KOREA本来の勝ち方ではない。だがそういう試合で相手よりも多くのゴールを奪って勝ち切れた事は、このチームのしぶとさ、そして勝負強さを色濃く表している。

関東リーグ1部は、地域リーグの中でも屈指のレベルだ。そんな群雄割拠のリーグを勝ち抜いた事は、チームの自信となる。5日間ぶっ通しの全社で優勝した昨年の戦いも素晴らしいが、これはトーナメントだった。運や勢いという要素も少なからずあった。一方で年間通して行われるリーグ戦は、チームの本当の実力が浮き彫りになる。

苦しい時期もあったが、それでも、最後に笑った。優勝を知った瞬間、感情を露わにした選手達の表情には、嬉しさ、喜び、そして安堵の表情が見て取れた。

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