#4 1/22 日テレ・ベレーザ2012新体制発表会見
女子サッカーの命運を担うベレーザ
「女子サッカー界にとって、2012年は本当に大事な年になる」
日テレ・ベレーザ、野田朱美監督の言葉である。今年はロンドン五輪が開催される。昨年のW杯優勝を機に、一気に過熱したなでしこブーム。これがブームのまま終わるのか、それとも女子サッカーが人々の日常の中に定着するのか。それが決まる年と言っても過言ではない。
ベレーザのエースにして、なでしこジャパンでも貴重な戦力であるFW岩渕真奈が、右第5中足骨疲労骨折のため手術をすることになった。昨シーズン半ばから痛みを押しながらプレーを続けていたが、今オフ、手術に踏み切った。この決断を野田監督は、「万全の状態でロンドンに行くため」と説明する。もちろんベレーザとしては、なでしこリーグの開幕戦に間に合わせたい所だが、あくまでも日本女子サッカー全体のことを考え、焦らずしっかり治すつもりだ。
そんなベレーザに、新たな戦力がふたり加入する。ひとりは、MF山田頌子。ジェフユナイテッド千葉レディースでは背番号10を背負い、2010年のU-20W杯では岩渕、DF小林海咲、MF木下栞ともプレーした。そして、もうひとりがMF阪口夢穂だ。昨年のW杯では、ボランチとして攻守両面でチームを支え、MVP級の活躍を見せた。なでしこジャパンでも代えのきかない存在となっている阪口には、野田監督の期待も大きい。「長短のパス、特に長いフィードでリズムを変えられる。その部分はベレーザに足りなかった部分。攻撃も大好きな選手なので、ポジションは合流して他の選手とやってみて決める」。
ベレーザの女子サッカーへの貢献度は非常に高い。今年はロンドン五輪の他に、U-20W杯とU-17W杯も行われる。ベレーザは若い選手が多く、各年代の代表候補を擁する。野田監督は、「各カテゴリーで3人ずつくらい抜かれる想定をしている」と話す。アンダー世代の世界大会では、なでしこリーグが中断しない。そのため、10~20代前半の選手が多く主力を張るベレーザにとって、今年は大変な年になる。そうした中でもベレーザは、優勝を求められるチームだ。INAC神戸レオネッサの独走を許さなければ、なでしこリーグも更に盛り上がるはずだ。
年代問わずこれだけ多くの日本代表選手がいるチームはベレーザだけだ。つまり日テレ・ベレーザに、日本女子サッカー界の未来が懸かっている。(了)
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新体制発表で行われた日テレ・メニーナの全日本女子ユース選手権優勝報告の挨拶
MF隅田凜
「全国大会で2連覇することができました。このような結果を出せたのは、皆様の支えがあったからだと思います。本当に応援ありがとうございました。これからも上を目指して頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。」
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(新体制発表後の野田監督の会見インタビュー全文は2ページ目へ)