#160 10/6 JFL 第28節 FC町田ゼルビア vs 栃木ウーヴァFC
何とか勝てたゲームだった(楠瀬監督代行)
後半序盤から、ゼルビアが試合を決めにかかる。後半1分、DF相馬大士の縦パスを鈴木が落として大竹が狙う。直後には、アンデルソンが相手を一人かわしてシュート。ウーヴァも若林に当てて攻撃を組み立てようとするがDF深津康太がしっかり監視しボールを跳ね返す。
丁寧なビルドアップから積極的に相手の背後を狙うゼルビアは、庄司だけでなく鈴木ら前線の選手も下がってボールを呼び込み、空けたスペースに他の選手が走り込む。22分には鈴木が右サイドのスペースにボールを送り、途中出場のDF田中貴大が抜け出してクロス。これを大竹が頭で狙うもポストに嫌われゴールならず。
ウーヴァはパスを入れさせないように一人ひとりが守備に走ったが、時間の経過と共にゼルビアの選手達がマークを剥がしていく。そして34分、速い攻撃から鈴木が楔を収めると、裏へ走ったアンデルソンへスルーパス。アンデルソンが蹴り込むと、クロスバーに当たってゴールへ吸い込まれた。
ただ試合終盤、若林に打たれる場面や、アディショナルタイムにもフリーで狙われるピンチがあった。いずれも相澤が防ぎ、追加点を奪われる事はなかった。だが、守護神の「神懸かり的なセーブ」(楠瀬監督代行)がなければ、例え勝って終わったとしても後味の悪いものになっていただろう。試合をクローズするという意味では課題が残った。
「計算通りに勝てたというレベルの話ではなく、何とか勝てたゲーム」と、楠瀬監督代行は振り返った。エース・鈴木の2ゴールは今後に向けてポジティブな材料であり、相澤の度重なるスーパーセーブも仲間に勇気を与えた。そして何より大事な勝点3も取れた。しかし、上位チームとの対戦が控えている今後を考えると、手放しでは決して喜べない。
試合後の両チーム監督コメント
栃木ウーヴァFC・多田徹朗監督
「ウチは最下位の方をウロウロしていて、町田は上位で優勝を目指しているチーム。前の試合も町田の研究をしたんですけど、裏に速い。そこに走ってくる選手がいるし、質の高いグラウンダーのパスが入ってくるので、キーパーと最終ラインの間のスペースをいかに埋めるか。また、パスを出されてから最終ラインだけが対応するのではなく、出される前の所で中盤の選手が前を向かせないような守備をしようと。前から守備をして、裏に入るパスを出させなようにしてゲームを組み立てていければと思っていました。1点目が入って2点目を取りたかったんですけど、町田のキーパーが当たっていました。取れないうちに失点してしまい、前半で1-2になってしまった。後半立ち上がりに、点を取りたくて前から行ったんですけどうまくいかなかった。町田は技術があるチームなので、ビルドアップからボールを回されました。耐えていたんですけど、ちょっとした油断というか背後のスペースをカバーしきれなくて、結局相手の狙っているサッカーで3点目を取られた。最後もチャンスはありましたけど、ゴールを奪えずに終わってしまいました。ゲームプランとしてはうちもそこそこやれていたと思うんですけど、決定力で相手の方が上回っていたというイメージがあります。フィニッシュの所は改善しないといけないですし、相手のやっているサッカーを90分集中してシャットアウト出来なかった事も、今後の課題になると思います」