#158 9/30 東京国体サッカー成年女子 1回戦 東京都選抜 vs 愛媛県選抜
愛媛県の築く壁を打ち破れず
後半5分に生まれたゴールはまたしても愛媛県。先制点を演出した西川のCKを、DF串山早希がヘディングで決めた。後がなくなった東京都は、DF千葉望愛を投入しセンターバックに配置。FW森仁美を中盤に下げて田中(麻)を前線に上げた。すると、田中(麻)が早速チャンスを作る。単独で左サイドを突破すると、ゴールライン際まで持ち込みラストパスを送る。しかし、この突破の際に膝を痛めてしまい、FW清家貴子との交代を余儀無くされた。
大黒柱を失ったものの、東京都の猛攻は続く。後半16分、途中出場のDF福原菜緒のロングシュートがクロスバーに当たり、こぼれを野口が詰めるも決めきれず。23分には千葉のフィードに抜けた清家が狙うも、枠を捉えられない。迎えた26分、再び千葉から精度の高いボールが送られると、森が受けて相手を抜こうとした所で倒されPK獲得。しかし、ほぼ正面に蹴った森のシュートは相手GKに弾かれ、追撃のゴールを奪う事は出来なかった。
その後も惜しいシーンを作り出したが、愛媛県の集中した守備に跳ね返され時間だけが過ぎていき、試合終了。地元開催という事で結果も求められた東京都だったが、彼女達の国体は初戦で幕を閉じる事となった。
サッカーの怖さを痛感する試合だった。両チームのシュート数は、16対3で東京都が圧倒した。特に後半途中からラストにかけての波状攻撃はゴールを期待させた。「こんなにも入らないものか」と田中(麻)は振り返ったが、ことごとく決まらなかった。東京都としては「1点入れば」(中野監督)という展開だったが、愛媛県の驚異的な粘りがあった事も事実で、少ない好機で2点を奪った決定力も素晴らしかった。
愛媛県は愛媛FCレディースの単独チームだった。東京都の多くを占めるスフィーダは、愛媛Lと相性が良くない。その事を踏まえて中野監督は「1回戦がヤマ場だと思っていた」そうだ。ここを突破出来れば、道が開けるはずだった。着実に力をつけてきているスフィーダの主力と、才能溢れる学生選手で構成された東京都。初戦で散るには惜しいチームだ。