#125 6/16 チャレンジリーグ 第11節 スフィーダ世田谷FC vs 愛媛FCレディース
前半、スフィーダは相手ゴール前まで侵入する場面を作ったが、愛媛Lを圧倒していたわけではない。特に、セカンドボールの奪い合いでスフィーダは後手に回った。また、前線だけでなく中盤の選手も飛び出してくる攻撃に対して、DF臼井理恵は「やりにくいチーム」だと感じていた。
やりたいサッカーが出来なくても結果を出す
後半に向けて川邊監督は、人ではなくスペースにボールを出すよう指示を与える。スペースを突く事で相手の陣形を動かす狙いがあった。そして後半19分、MF社納未樹とFW長澤優芽を同時投入する。「ギリギリまで溜めておいた」という指揮官の言葉通り、ここぞの場面での投入となった。スピードのある2人がフレッシュな状態で入った事で、スペースへの攻めがより有効になった。
少しずつ相手より速いタイミングでプレー出来るようになると、25分、ペナルティエリア手前でファウルを得る。ここまでセットプレーのキッカーを担当してきた下條たが、この場面ではMF冨山瞳に譲る。そして、冨山がライナー性のキックを送ると、これをFW森仁美が右足アウトサイドで合わせてネットを揺らした。この場面、森は冨山と目が合ったという。「これは来るんじゃないか」と思って走り込んでの得点だった。
「今日みたいな厳しいゲームでも勝ち切れるようになってきた。そこが一番評価出来る」と、川邊監督は振り返る。拮抗した展開を落としていたのが去年までのスフィーダなら、今年のチームはそこで勝つ事ができる。この日は地元世田谷での試合だった。思い通りの展開にはならなかったが、チームの成長を示す事は出来た。
試合後のスフィーダ世田谷FC監督・選手コメント
川邊健一監督
-厳しいピッチコンディションの中での試合でしたが?
「昨日見に来て、状態もわかっていたので想定内というかこうなるだろうなという感じです」
-ボールを繋ぐ事は難しいと、割り切ってやれたという所ですか?
「序盤から長いボールで行けと指示していました。下で繋ごうとして低い位置で取られたらそのまま失点ですからね。高い位置でまず起点を作ろうと思っていました」
-前半はセカンドボールを拾われる事が多かったように見えましたが?
「縦に入れるボールが、トップを目掛けたものが多かった。単調になり過ぎたのが拾われる要因だったかなと。トップのポジショニングも悪くて、相手のボランチに取られるシーンが多かったです」