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#124 6/15 JFL 第16節 横河武蔵野FC vs ブラウブリッツ秋田

先制した事で、重心を後ろに下げた横河だが、効率の良い攻撃でチャンスを作る。26分、アーリークロスに合わせた小野がヘディングでゴールを狙う。これは惜しくも枠を外れたが、168cmと上背では負ける小野が、フリーでヘディング放った事からも、横河が単純にクロスを入れているわけでは無い事が分かる。繋げるところでは繋ぎぎ、上げられるところでは低い位置からでもクロスを上げるなど、横河の選手達は判断が良く、暑いピッチの上でも効率的にゴールに迫った。

後半に入り“与那城サッカー”を見せた秋田

後半に入ると秋田が巻き返しを図る。前半は低い位置でボールを持つことが多かったが、FW菅原太郎が横河DFとボランチの間でくさびのボールを受けるなど、高い位置でダイレクトのショートパスを繋ぎ、横河のゴール前に迫った。『一歩下がって二歩進む』ではないが、前線の選手が下がり、くさびを受け、中盤の選手が追い越していく動きからは、与那城監督の目指すサッカーが伝わってくる。

一方、リードする横河はDFラインが引き過ぎてしまい、攻撃の選手との距離が離れてしまう。前線で孤立する選手へのロングボールが目立つなど、悪い時の癖が出てしまった。しかし、最後の部分でGK飯塚渉、DF瀬田達弘、小山大樹が踏ん張り、秋田にゴールを割らせない。耐える時間の長かった横河だったが、後半30分を過ぎて秋田の足が止まると、再び息を吹き返す。40分には小野の長いドリブルから冨岡がシュートを放つなど、最後まで追加点を狙う姿勢を見せた。どうしても勝点の欲しい秋田は、ロスタイムにコーナーキックを得ると、GK鈴木彩貴を前線に上げるなど全員でゴールを狙うが猛攻は実らず。試合はタイムアップとなった。

「最後の一歩」で勝利を掴んだ横河

後半は鋭いパスワークとドリブルで魅力的なサッカーを見せたブラウブリッツ秋田だが、ゴールを決める事は出来なかった。試合後、与那城監督が「あと一歩が出なかった」と振り返ったように、シュート前の“最後の一歩”の部分では横河が上だった。個人技では劣っていはいたが、その部分で横河が勝利するに値していたのではないか。

身体を投げ出し必死にスライディングやクリアをする横河武蔵野FCの選手達へ、観客席からの熱い拍手が、それを物語っていた。

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