#112 4/20 JFL 第7節 FC町田ゼルビア vs ブラウブリッツ秋田
ゼルビア・MF向のボールを受ける動きがリズムを生み出す
ボール保持を大事にするチーム同士の対戦だったが、ポゼッション方法は互いの色が反映されていた。先述の通り、ブラウブリッツはあえて中の密集で回しながら機を見て縦パスを狙う。対するゼルビアは両サイドを広く使って相手を揺さぶり、そこから中央へ鋭いパスを当てていく。
特に、MF向慎一のボールを受ける動きが秀逸だった。斜めに走りながらボールを呼び込み、相手守備陣の間に入る。その動きを相手は捕まえきれず、ゼルビアは向の所からチャンスを作り出していった。
また、向は中央に絞ることが多く、そのためサイドバックが高い位置まで上がるスペースが確保され、相手を押し込む一因となった。 「ディフェンスラインと中盤の間で、どれだけ受けられるかだと思っている。前を向いてプレーする狙いを持っている」
こう話す向の動きは、相手を苦しめ、ゼルビアの攻撃にリズムを生み出していた。相手を揺さぶりながら、バイタルでは危険なプレーを実行したFC町田ゼルビアが、内容でもブラウブリッツ秋田を圧倒した試合だった。
試合後の両チーム監督・選手コメント
ブラウブリッツ秋田・与那城ジョージ監督
「立ち上がりに悪い流れになって失点もしてしまいました。ですが今年は我々のチャレンジとして、いかに後ろから組み立てていけるかをやってきています。内容的に押し込まれる場面は多かったですが、最後まで自分達のやりたい事、ボールを繋いで繋いで、という事をやり通せた事は収穫だと思います」
-相手がラインを上げて、スペースがない中でも繋ぐ意識を持ち続けていたと思います。
「来年、再来年の事を考えながらやっていますし、ここまで戦ってきて上手くいく事も多かった。今日は相手に良い嵌められ方をしましたが、その網をどう破るかというのを課題にしてやっていきたいと思います。ディフェンスラインの裏を狙う事も考えますが、今年はチャレンジの年。スペースがなくても崩していこうとやっています」
-10人になっても繋ぐ事を徹底した選手達の評価を教えてください。
「早い時間帯に退場者が出てしまいましたが、選手達はパスを繋ごうとやってくれました。ハーフタイムにも、とにかく繋いでいこうと話しましたし、それが良い方向に向きました。途中から入った選手も頑張ってくれましたし、今日の試合は大きな収穫だと思います」
<FC町田ゼルビア監督・選手コメントは3ページ目に続く>