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#103 12/15 天皇杯 4回戦 柏レイソル vs 横河武蔵野FC

敗れはしたが、この日のゲームは横河にとって、今シーズンのベストゲームのひとつに数えられるのではないか。守備では一人ひとりのハードワークを基調に粘り強く戦い、守護神の飯塚も渾身のファインセーブを見せた。そして、良い守備から生まれるカウンターの切れ味も披露した。JFLで唯一残ったチームとして注目を集めたが、それ以上の魅力を伝えられたのではないだろうか。この試合を最後に退任する依田監督を胴上げし、横河の選手達はスタジアムを後にした。

またこの日は、多くの横河サポーターが集結した。アウェイゴール裏を埋めるには至らなかったが、それでもたくさんの人達が集まった。『♪俺らの週末を武蔵野のために♪』というチャントがあるが、J1クラブと対戦という非日常を、横河武蔵野FCの仲間と共に心から楽しんでいたに違いない。

試合後の両チーム監督・選手コメント

柏レイソル・ネルシーニョ監督

「想像通り厳しいゲームでした。相手は伏兵で、FC東京に勝ったという勢いを持ったチーム。前半は攻守に良かったですが決められなかった。90分を通してそういうゲームになってしまいました。ハーフタイムには、ラストの崩しの動き、ディフェンスからのビルドアップの質を求めました。相手を崩すにはボールを動かす事が必要。最後は危険なシーンもあり次に活かさないといけない。チャンスの量では安定したゲームができたと思います」
-水野選手を投入した意図を教えてください。
「リズムを変えることではなく、山中がやっていたことを水野にも求めました。後半、山中が求めていたことをできなくなっていてので、水野を入れました」

横河武蔵野FC・依田博樹監督

「ありがとうございました。本当に、前半が全てでした。我々としては前半は失点ゼロを掲げて、チームとして準備してきました。逆にあの1失点が、レイソルさんの猛攻がスローダウンしたと思います。我々が間のギャップを使えるようになって、シュートまで持って行けたというのが、前半の流れだったと思います。後半は15分までは、選手交代を含めて、まずは追いついて、逆転のことはその後ということでした。2回、3回あったチャンスを決めなければ、Jのチームにはなかなか太刀打ちできないなと。あと一歩及ばず、というゲームでした」
-退任が決まりましたが、6年間やってきた今の気持ちを教えてください。
「長いようで短いようで。最後、本来はリーグ戦で勝って有終の美を飾ろうということだったんですけど、なかなか天皇杯のトーナメントで有終の美を飾るのは難しいので、どこかでケジメをつけなかった。個人的には最後の試合というよりも、選手達がひとつでも多く勝って上にという思いでした。特別な思いは、終わった後の選手達の悔しい顔を見た時に感じました」
「ディフェンスラインを5枚並べたんですけど、本当は両サイドが高い位置を取ってプレッシャーをかけていきたかった。ただ、それがなかなかうまくいかない中で失点してしまった。後半はサイドの選手が高い位置を取ってプレッシャーをかけて、守備から攻撃の速い展開を求めていこうと。途中からセンターバックの金守を一列前に上げて、攻撃の時は後ろの2枚と金守だけを残して、後は全員で攻撃しようと。また、楔を入れた時にギャップができる時間帯もあると思っていたので、前線に入れた後のサポートをしっかりして、サイドへ繋ごうと」
-FC東京戦と比べてシュートチャンスもあったと思います。同じJ1のチームとやってみていかがでしたか?
「先に点を取られたので、我々の気持ちがプレーに表れたのかなと思います。FC東京戦はずっとゼロで続いたこともあって、どのタイミングで仕掛けるかという所で、なかなかアグレッシブにいけなかった。レイソルさんとの今日の試合は、点を取らないと負けてしまうという状況だったので、そこの違いかなと思います」
-このトーナメントで得たものは何ですか?
「今日は結果がついてこなかったですけど、チャレンジすれば自分達でもできるんだという雰囲気を、来年以降も持ってもらいたい。これがチームの財産になって、今日の試合に出ていない選手達が、こういう大舞台でプレーしたいと思ってほしい。それが個々の成長に繋がると思います」

<試合後の選手コメントは3ページ目に続く>

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