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#94 10/28 なでしこリーグ 第16節 浦和レッズレディース vs 日テレ・ベレーザ

『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #94

自分達らしさをほとんど出せず、完敗のベレーザ

10/28(日)14時 浦和駒場スタジアム
なでしこリーグ 第16節
浦和レッズレディース 3-1 日テレ・ベレーザ

2試合続けてドローで迎えた前節・岡山湯郷Belle戦で、日テレ・ベレーザは3試合ぶりの白星を手にした。「絶対に勝点3を取るんだという思いが強かった」と、DF岩清水梓は勝利の要因を分析した。だがこの試合でも1点を失い、4試合連続の失点となった。

今節の相手である浦和レッドダイヤモンズレディースは既に4敗を喫している。だが「ベレーザに対しては、また別の気持ちで来ると思う」と岩清水は警戒した。

浦和・MF柴田とベレーザ・MF籾木が得点を演出

岩清水の展望通り、浦和が気持ちの込もったアグレッシブな姿勢を見せる。急先鋒となったのが、MF柴田華絵だ。

今夏に行われたU-20女子W杯で、非凡な攻撃センスを見せつけた。ボールを持った時の“何かを起こしそうな”雰囲気を、この日も彼女は纏っていた。試合を動かしたのは、柴田のドリブルからだった。

前半5分、スピードに乗ったまま相手バイタルエリアに侵入する。ベレーザ・DF小林海咲にファウルで止められるも、MF庭田亜樹子の美しい軌道を描くFKで歓喜を生み出した。庭田のゴールは文句なしの素晴らしさだったが、そのFKを呼び込んだ柴田の果敢な仕掛けも、同等の価値があった。

いきなりのビハインドを背負ったが、柴田のように違いを生み出せる選手は、ベレーザにもいる。16歳のMF籾木結花は技巧派軍団の新たな才能で、野田朱美監督も「センスがある」と評する。そのポテンシャルの一端が見えたのは、9分の同点ゴールの場面だ。

籾木が細やかなタッチで右サイドから中央へ侵入すると、ふわりと浮かせたパスで相手守備陣の裏へ通す。FW永里亜紗乃がつま先で合わせ、相手GKにブロックされるも、混戦を最後はMF木龍七瀬が押し込んだ。

永里に通したループパスは、相手ディフェンダーは意表を突き、直後の反応が僅かに遅れる事になった。籾木のアイディアを起点に、ベレーザが試合を振り出しに戻した。

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