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#45 5/27 なでしこリーグ第7節 日テレ・ベレーザ vs 浦和レッズレディース


同点に追いつかれたことで、浦和Lも得点を奪うために前がかりになる。それは、ディフェンスラインの裏のスペースを突かれる危険が増すことを意味する。べレーザには正確なパスを出せる選手も、それに抜け目なく反応できる選手もいる。

22分、べレーザが逆転に成功する。阪口のスルーパスに抜け出した岩渕が、そのまま持ち込み冷静にネットを揺らした。1点目に続いて阪口のフィードが起点となった。

「彼女が前を向いてプレーすることは、うちのキーになる」と野田監督が話すように、阪口のプレーがべレーザの力を一段押し上げている。

しかし浦和Lも黙ってはいない。33分、右サイドからのクロスを、ニアサイドでFW荒川恵理子が合わせる。クロスバーに当たったものの、マークを外して相手の前に入り込むプレーは、べレーザ守備陣を苦しめた。そして45分、右サイドからのクロスに飛び込んだのは、またも荒川。マークを振り切って合わせたシュートが決まり、土壇場で同点となった。

後半アディショナルタイム、勝利を諦めないべレーザが勝ち越しゴールを狙う。右クロスを阪口が胸トラップからボレーを放つ。伊藤のクロスに岩渕が飛び込むも、ゴールならず。暑さの中、互いの力を出しあった試合は、2-2のドローで終わった。

 
試合後の野田朱美監督コメント

-引き分けという結果でしたが?
「超悔しいですね(笑)。今日は非常に暑くて、消耗戦になると思いました。90分というスパンで考えて、これまでとは変えてゆっくり入りました。今日もスタートは良かったんですけど、点が入らなくて、そうこうしているうちに失点してしまった。チャンスもあればピンチもあるので、私は意外と冷静だったんですけど、選手は少しペースを崩してしまったかな、と思いました。試合を通してやられた感は無かったですし、無傷なら無傷で良いですけど、今日の引き分けも前向きに捉えたいです。来週コケても駄目なので。」

-ハーフタイムには選手達にどのようなことを話しましたか?
「大丈夫、普段通りもっと落ち着いてやろう、と。サイドで相手の17番が中に入って、2番が上がってくる所の対応が少し曖昧だったので、修正しました。それ以外は精神的な部分ですね。自分達で首を絞めていたので。」

-一時は逆転しましたが?
「理想通り逆転できて、主導権も握れていました。荒川のゴールは見事でしたね。マーカーの前で合わせるというのは、彼女の良さだと思います。選手達の集中も切れていなかったので、逃げ切れるかなという思いもありましたが、痛み分けですね。互いに集中していて、イージーミスがない試合でした。緊張感もありました。暑さの中で、一歩間違えばダラダラした展開にもなったと思います。両チームを褒めたいですね。どちらも今日の試合の意味合いをよく理解して戦っていました。」

-後半、阪口選手のパスが光っていました。前半はあまり見られなかったですが、ハーフタイムに何か指示を与えましたか?
「阪口に対しては何も言っていませんが、チームとして、ただのパス回しにならないようには言いました。ボランチとトップの(永里)亜紗乃の所に、勇気を持ってパスをつけろとは言っていて、今日は練習してた事ができました。阪口が前を向いてプレーする事は、うちのキーになると思います。やりたいようにやれ、と話しています。べレーザの特徴があるけど、長短の短だけじゃなく長が入れば相手はもっと嫌だから。バランスだけを見るんじゃなくて、チャンスがあれば上がっても良いと。個性を消さず、互いに持ち味を出せるようにやっています。」

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