TOP>>レポート>>CLUB REPORT>> #15 1/19 エリースFC東京「マネジメント・セミナー」講演会レポート
clubreport

#15 1/19 エリースFC東京「マネジメント・セミナー」講演会レポート

当然だが社会人は仕事がサッカーより優先される。そうなると、なかなか練習や試合に来られない選手も出てくるが、選手達にはクラブへの愛や帰属意識がある。エリースは強いチームであるが、寄せ集めの集団ではない。強さの秘訣はクラブへの愛であり、それこそが選手達を突き動かす大きな要因なのではないだろうか。

限られた時間を言い訳にせず、工夫を施し強化を図る

休憩を挟んで受講者の前に立ったのは檜山康監督。指揮官は監督という仕事の役割について語った。

「監督は、チームや組織のトップと思っている方が多いと思います。私自身もそのように振舞ってきたこともあります。ところが、多くのチームで監督というのは中間管理職なんです。クラブの理念や歴史をしっかり理解しないといけません」

「Jリーグクラブでも1、2年で監督が代わるチームが多く、3年以上やると長いな、と。もちろん双方に問題があるわけですけど、監督が自分の色を全面に出し過ぎることで衝突してしまうことが多い。与えられた環境や理念の中で何をしていくのかが大事になってくると思います」

監督をやる上で大事な事は「クラブから何を求められているのかを理解し、その中で全力を尽くす事」と言う。

他のアマチュアクラブ同様、エリースも活動できる時間は限られている。もっと時間が欲しいというのは当然の欲求だが、現実はそうもいかない。ではどうするか、檜山監督が説明する。

「与えられた時間の中で何ができていて、何ができていないのかを見つめる。そうすると、意外とできていないことは結構あるんです。そういう風に考えながら活動していくわけです」

エリースの年間の活動は土日の90日前後となる。平日の全体練習が行えない以上、それを補う工夫が必要になる。選手が自主的に集まってトレーニングを行っており、昨年からは、有志メンバーで朝練も始めたという。

限られた時間を何とかやりくりしながら、且つ仕事に支障が出ないように工夫しているようだ。仕事の都合もあり、メンバーを固定することはできない。

公式戦でも、前の週から半分以上メンバーを入れ替えることもザラだ。だが檜山監督は、「色々な選手を試せる」というポジティブな考えに転換している。

 
監督という仕事についてや、限られた時間でできる工夫について語った後、ピッチ内の戦術面に話が移っていく。実際のエリースの試合映像を使って、檜山監督が解説した。

◆前後のページ | 1 2 | 3