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#17 横河武蔵野FC 依田博樹 強化担当 インタビュー Vol.2

-発表されている限りの情報ですと、J3構想は現在のJFLとあまり変わらない気がします。それで競争性のあるリーグになるのか、両リーグが共に競争性が下がるとしたら勿体無いとも感じます。

依田 そもそも、「JFLとJ3」に分けないなら、分けない方が良いですよね。現在のJFLを『そのままJ3にしてくれれば良いのにな』と思いますけど。

-強化担当となって、現在のリーグの在り方、見え方は変わりましたか?

依田 まだ(JFLとJ3の)違いがよく分かっていないので、あまり変わっていません。そもそも「Jを目指すチーム、目指さないチーム」という括り事体が、何となく下らないなと(笑) みんな好きでサッカーをやっていて、『上手くなりたい、強くなりたい』という気持ちは変わらないんですよ。後は、その中でどれだけお金を握っていて、どれだけ人を動かせるか、でしょう。もちろん、そこには情熱がないといけないですけど。

「J3構想の通りにはいかないクラブの成功例になれば良い」

-応援しているクラブが『Jリーグを目指さない』と言った瞬間、お金(企業)が引いていくんじゃないか?といった事をファンは気にしていると思います。

依田 結局、『Jリーグを目指します』と言うから、大きなお金が動く。やはり皆さん、そこが目標なんですかね?

-7割、いや9割くらいの人達は、そういう考えかもしれません。

依田 そうだとしたら、我々は「J3構想の通りにいかないクラブ」の成功例になれれば良いかなと思います。

-ある意味、痛快ですね(笑)

依田 やはり私は、まだ現場(ピッチレベル)の思考が強いんですよね。運営事務局のスタッフ達に比べたら、サポーターの声やお金を出してくれている人達の声は聞けていないですし、話も出来ていません。そういう人達と話をすると、見え方が変わるかもしれない。今までハッキリ言ってそんな事を考えたことは無かったですから。

-強化担当になり、これからそういう(声を聞く)機会も増えていくでしょうね。

依田 もちろん、作っていこうと思っています。

-サッカー関係者の中に、『JFLは(プロとアマの)緩衝地帯だ』と表現する人がいます。大学を卒業して即プロ選手になれれば良いですが、叶わない選手もいる。卒業後にJFLでプレーし、1~2年後にプロクラブに個人昇格する選手もいる。学生を卒業する時に進路(プロ入りか否か)が決まらない時、彼らの受け入れ先としてJFLは充分に機能しています。横河も今後そういったクラブになり得るのではないでしょうか?

依田 例えばスペインにも、バルセロナ、レアルマドリーという2大クラブもあれば、セビージャみたいな育成型クラブもありますよね。我々が目指しているのは、やはり後者のセビージャみたいなクラブです。育成型というのは、そこ(育てて売る)でお金が生まれ経営が回っている。我々は、今は経営まで出来ていないので、最終的な所まで行っていないですが、このクラブでサッカー選手としても人間としても成長してもらいたいです。

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