#19 2/11 クラブユースU-17サッカー選手権 決勝 東京Vユース vs 三菱養和SCユース
『東京偉蹴的
MATCH OF THE WEEK』 #19
2/11(土)13時30分 西が丘サッカー場
東京都クラブユースU-17サッカー選手権大会
決勝
東京ヴェルディユース 3-1 三菱養和SCユース
昨年12月、プレミアリーグイースト最終節で対戦した東京ヴェルディユース(以下、ヴェルディY)と三菱養和サッカークラブユース(以下、養和Y)。この時、勝利した養和Yはリーグ残留を果たし、敗れたヴェルディYは優勝がなくなった。両者の明暗はくっきりと分かれ、その様子はまさに天国と地獄だった。あの日から62日。再び激突することとなった。
3-5-2でスタートしたヴェルディYは、キャプテン・MF吉野恭平が不在。MF山口陽一朗が入り、MF楠美圭史とダブルボランチを組んだ。序盤からボールを動かしながら攻め手を伺うヴェルディYは、トップ下のMF中島翔哉がピッチを広範囲に動いてパスを受ける。彼が起点となり、養和ユースを押し込んでいく。
20分、FW高木大輔がシュートを放つも、相手GKがセーブしゴールならず。その後も、両サイドから崩すが中央で跳ね返される。26分には中島がドリブルから意表を突くループシュートを放つも、クロスバーを超えた。それでも28分、ヴェルディYがようやく先制点を挙げる。ペナルティエリア内で受けたFW前田直輝が、迷わず左足を振り抜き、ネットに突き刺した。そして3分後には、中島がシュート。これはクロスバーに当たったが、跳ね返りを自ら押し込みあっという間に2-0とした。
養和Yは、少ないながらカウンターで好機を作ったがシュートには至らない。すると35分、養和Y・生方修司監督が動く。MF秋本和希とMF中尾風をベンチに下げ、DF佐々木巧とDF青山航を投入した。主導権を握り続けるヴェルディYは、中島がタクトを振る。ドリブルで仕掛けたかと思えば、フィードで相手ディフェンスラインを狙うなど、正確な状況判断で攻撃をリードした。前半終盤、両チームにチャンスが訪れる。43分は養和。MF中崎海渡の決定的なシュートはGKポープ・ウィリアムがファインセーブ。45分はヴェルディY・MF安西幸輝のシュートがクロスバーを直撃した。
後半最初のチャンスは養和Yに訪れる。3分、MF清水貴明のFKから、最後は中崎が狙う。ヴェルディYもすぐに決定機を作る。ペナルティエリア内でパスを受けた安西が、フリーで狙うも相手GKがセーブ。8分、後方からのパスに抜け出した中崎が、相手ディフェンダーをかわしてシュート。これが決まり、養和Yが1点を返した。
14分、ヴェルディYは最初の選手交代を行う。DF羽賀健太に代えてFW菅嶋弘希をピッチに送り出す。この交代でシステムを4-4-2にシフト。前田が右、中島が左のサイドハーフに移動し、菅嶋と高木の2トップに。養和ユースは、1点を返してから主導権を握った。球離れが良くなり、相手は掴まえきれずにファウルを犯した。
しかし、ヴェルディYも集中が切れたわけではなかった。20分、中盤で山口がボールを奪われたが、中島の素早い帰陣で攻撃を遅らせた。ペースを掴みながら、もう1点が奪えなかった養和Yを尻目に、ヴェルディYが突き放す。29分、高木がドリブルでペナルティエリア内に侵入し、倒される。これで得たPKを高木が自ら決め、リードを2点に戻した。31分には、右サイドを抜け出した菅嶋が相手ディフェンダーを抜いて左足でシュート。しかし、クロスバー直撃で追加点は奪えず。
3点目を奪われ、なかなかボールを奪えなくなった養和Y。生方監督が「見てちゃダメだ!」と大声を張り上げるも、状況は変わらなかった。結局、試合は3-1で幕を閉じた。ヴェルディYが優勝を果たすと同時に、2ヶ月前の借りを返し、天皇杯東京都予選の出場権も獲得した。表彰式の後、ヴェルディYの選手達は、前回はできなかった「ウィーアートーキョー」を叫び、喜びを露にしていた。
(試合後の両チーム監督・選手コメントは2ページ目に続く)