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#99 11/22 国際女子サッカークラブ選手権 日テレ・ベレーザ vs オリンピック・リヨン

『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #99

破格の強さのヨーロッパチャンピオンに5発を食らい敗退 ワールドクラスを体感したベレーザ

11/22(木)16時30分 浦和駒場スタジアム
国際女子サッカークラブ選手権 1回戦
日テレ・ベレーザ 2-5 オリンピック・リヨン

なでしリーグ優勝の望みが薄くなってから、日テレ・ベレーザは国際女子サッカークラブ選手権や皇后杯を見据えてきた。

もちろん、第一の照準はオリンピック・リヨンだ。ヨーロッパチャンピオンとの対戦に向け、スカウティングを入念に行った。練習でも、セットプレーの守備を確認する際、ヴェルディユースの長身選手を相手役に加えて高さ対策を施すなど、できる限りの研究はしてきた。しかし実際に対峙したリヨンは、想像を超えてきた。

「リーグでは先制点を狙うが、今日はまずゼロでいく」と野田朱美監督が試合後に明かしたように、前半はまず無失点で折り返すことが狙いだった。しかしベレーザは、開始早々に出鼻を挫かれることになる。

相手に慣れるまでに2失点を喫す

前半4分、カウンターからFWレティシア トナッジにボールが渡る。トラップが流れながらもクロスを送ると、FWエロディー トミスと競り合ったDF有吉佐織のオウンゴールでスコアが動く。トミスが有吉を押していたようにも見えたが、リヨンの先制点となった。

相手のフィジカル、スピード、リーチの長さなどに順応する前にビハインドを背負うことになったベレーザは、直後にもゴールを許す。右サイドからトミスがドリブルを仕掛け、クロスを送る。これを中央で待っていたFWララ ディッケンマンがヘディングシュートを決めた。

わずか6分で2点差をつけられた。その後はリヨンがややトーンダウンしたこともあって、ベレーザもボールを繋げるようになる。この日、チームが意識していたのは縦パスだ。「フォワードの足下に速いパスを入れていけばチャンスになる」とDF土光真代が話したように、前線に楔を打ち込むことで攻撃の形を作っていった。

23分にMFルイザ ネシブにゴールを割られ、0-3とされるも、この辺りからベレーザも相手ゴール前まで迫れるようになる。失点直後の24分、FW田中美南のパスを受けたFW永里亜紗乃が、仕掛けからシュートに持ち込むもGKがブロック。このプレーで得たCKのこぼれ球をMF木龍七瀬が左足ボレーで叩くも、これもフランス代表の守護神であるGKサラ ブハディにセーブされた。

大敗はしたが、光る攻撃も

後半、最初のチャンスはベレーザ。3分、MF原菜摘子のスルーパスに抜け出した永里が狙うも、ゴール左へ外れる。9分には、自陣深くからカウンターが始まり、3対2の数的優位の状況で木龍にパスが通る。シュートコースはあったがラストパスを選択し、得点には結びつかなかった。だが、この直後にベレーザがゴールを奪う。10分、CKの流れからもう一度作り直すと、ゴール前の混戦を最後は木龍が右足で押し込んだ。

しかしスウェーデン代表のエース、ロタ シェリンを投入するなど、ギアを入れ直したリヨンがベレーザを突き放す。13分、右サイドでトミスが抜け出し、マイナスのクロスにディッケンマンが合わせて4点目。更に2分後には、ディフェンスラインの裏へ抜けたシェリンが、飛び出してきたGK松林美久の頭上をループで射抜き決定的な5点目を挙げた。

終盤の44分に、相手のミスから永里が抜け目なくゴールを奪ったが、最終スコア2-5でベレーザは敗れた。

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