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#174 12/1 関東社会人サッカー大会 3位決定戦 早稲田ユナイテッド vs 慶應BRB

慶應が詰め寄るも早稲田の意地が勝る

後半、先に決定機を迎えたのは慶應だった。久保が右サイドでタメると、走り込んだDF金房拓海へスルーパス。しかし、金房の強烈なシュートはGKががっちりセーブした。すると6分、早稲田が更に突き放す。相手ゴール前での細かい繋ぎから、最後は白井が落ち着いて右隅に決めた。慶應の守備の枚数は足りていたが、白井に渡った時は寄せが遅れ、早稲田の背番号8は余裕を持って狙い澄ましたシュートを放った。

それでも1分後、慶應が反撃を見せる。左サイドバックに入ったDF古賀久善の精度の高いクロスに、ファーで飛び込んだのは久保。165cmの小柄な10番がヘディングで合わせ、ネットを揺らした。

ゴール後は慶應が追加点を奪いそうな勢いを見せたが、17分に早稲田の4点目が生まれる。カウンターから攻め込み副田が守備陣の裏にパスを通すと、FW岩崎鉄也が落ち着いて決めた。

点の取り合いは終わらず。19分、慶應・久保が早稲田・中島との一対一を制してクロス。三浦のヘッドのこぼれを最後は金房が押し込み慶應が追いすがる。

打ち合いに終止符を打ったのは、早稲田・白井だ。センターバックの菅田が自ら敵陣に持ち込み白井へ預ける。菅田はそのまま白井の外を回って相手を引きつけると、フリーとなった白井は右足を振り抜き、強烈なシュートを突き刺した。白井のハットトリックとなる3点目で、試合を終わらせた。

試合前、早稲田・今矢監督は「プライドを持ってやろう」と選手達に話していた。その結果が5ゴールという形になり、特に2点目と5点目は彼らの“プライド”が詰まったシーンだった。
2点目は、相手のバックパスに松本が果敢に圧力をかけて生まれたものだった。5点目は、菅田の囮になる動きで白井に自由を与えている。ゴールを奪うため、目の前の試合に勝つためにやるべき事を実践したからこそ生まれた得点だった。

両チームとも前日の敗退で関東リーグ昇格を逃した。その中で互いに多くの決定機を作り出し計7点が生まれた。消化試合と呼ばれる90分ではあったが、選手達の奮闘ぶりは決して消化試合のそれではなかった。

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