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#155 9/22 関東1部リーグ 後期 最終節 クラブ・ドラゴンズ vs FC KOREA

よもやの逆転を許したKOREA。「ここ数試合、耐えきれずに失点してしまっている」と選手兼監督・DF黄永宗は言う。最小失点を誇るKOREAのディフェンスは堅く、複数失点を喫したのはこの日を含めて3試合しかない。だが、窮地に陥る事でチームがもう一度奮い立っている点も見逃せない。この日も、2点目を奪われてからの反撃は目を見張るものがあった。

まず2失点目から2分後の18分、中央に入ったボールを朴がスルー。MF卞栄将に渡ると、ディフェンダーをかわして左足で流し込み、すぐさま同点に追いつく。直後には朴がゴール前でフリーになるも、渾身のシュートはGKのファインセーブに阻まれた。前半から決定機を決められず、エースの朴は焦りを抱いていた。だが、「スペースはある」とも感じていた。自分が走り込めば、仲間達がパスをくれる。そう信じてボールを呼び込み続けた。

そして、25分。卞が左サイドで受ける。サイドで受けたら果敢に仕掛けていた小柄なテクニシャンは、この場面では相手のタイミングをずらした所でクロスを送る。するとこれに反応した朴が、ニアに入りながら右足アウトサイドで合わせ、遂にネットを揺らした。この日、朴は一人で9本のシュートを放っている。奪ったゴールは1点のみだったが、積極的に狙い続けた事で値千金の逆転ゴールが生まれた。

KOREAの勝利で試合終了。この時点でまだヴェルフェの結果がわからなかった為、選手達は淡々と整列し、相手ベンチに挨拶を済ませた。そして、自分達のベンチへ戻る。キャプテン・MF崔光然が「優勝!?」と聞くと、コーチ達が笑顔で喜び始める。それに選手達が一斉に続き、輪を作り、人差し指を天に掲げて飛び跳ねた。FC KOREAが初の関東1部制覇を成し遂げた瞬間だった。

試合後のFC KOREA監督・選手コメント

DF黄永宗 選手兼監督

-今日集合して、選手達の表情はいかがでしたか?
「硬くは無かったと思うんですけど、こういう状況だったので、簡単なゲームにはならないと思っていました」
-出来るだけ得点も取りたいという中で、もちろん守備も意識していたと思いますが?
「前節の東京23FC戦があまり良くなかったので、みんなで話し合ってしっかり試合に入ろうと。その中で先制したんですけど、その後すぐ点を取られてしまった。今年はそういう場面で耐えられていたんですけど、ここ何試合かは耐えきれずに失点してしまっているので、修正しないといけないです」
-一時は逆転を許す展開でした。
「自分のミスからだったので、ヤバイなという思いはありました。でも先週もそうでしたけど、やるしかないので。今度はうちが逆転するしかないという目的が一つになったので、それが良い方向に行ったのかなと」
-全社の関東予選後のリーグ戦は少し不安定でしたが、最近は勝負強さも戻ってきたと思います。
「長いリーグ戦なので、必ず波はあります。その中で厳しい試合を勝ち抜けるようになったのは、去年の全社優勝から地決の悔しさを経験したからだと思います。一人ひとりが意識を高めながら、練習から頑張ってきました。その結果、地力がついて今日みたいなしんどい試合も勝てるようになったんじゃないかなと」

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