#140 8/4 関東1部リーグ 後期 第6節 東京23FC vs 東邦チタニウム
途中出場のFW山下が活躍
後半も東京23FCの時間が続くものの、シュートは打てども決まらない。米山監督は「裏のスペースを有効に使えていない」と見て、後半21分、スピードのあるFW山下亮介を投入する。そして、この起用が的中する。
24分、山下が左サイドを突破すると、クロスを河村が頭で落としてDF渡邉敬人がシュート。これは決まらなかったが、山下のスピードが早速チャンスを生み出した。そして31分、相手ディフェンスラインの裏を突いた山下が、GKを抜き去り無人のゴールへ流し込んで逆転に成功した。アディショナルタイムにも山下が抜け出すと、またもGKをかわしてゴール。途中出場の機会が増えている山下が、ゴールという形で結果を残した。
試合後、山下に話を聞いた。スタメンで出たい気持ちはやはり強いのか、確認したかったからだ。だが彼は、「スタメンじゃなきゃ嫌だという訳ではない」と答えた。スピードのある自分が途中から入る事で、相手を掻き回せる。与えられた役割をこなしながら、この日のように結果を出す事に喜びを感じていた。
今の東京23FCは、山下のように選手一人ひとりが自らの役割を理解し、それをプレーで表現出来る。まだ未熟な部分はあるかもしれない。いつも力を出し切れれば、優勝争いをしていてもおかしくないからだ。だが言い換えれば、東京23FCにはまだまだ伸び代があるという事だ。今シーズンの関東リーグ1部優勝は難しい状況だが、チームは確実に成長している。そう感じさせる逆転ゲームだった。
試合後の東京23FC監督・選手コメント
米山篤志監督
-先制されましたが、逆転勝利となりましたが?
「勝って終わるという事では、結果に満足しています。前期にも思いましたが、東邦チタニウムはボールの運び方が上手くて、ゴールに向かう鋭さがある良いチームだなと。今日もそれを見せられる場面は少なくなかったですし、手強いチームでした」
-途中出場の山下選手が2ゴールを決めました。どのような指示を出したのですか?
「自分の良さや特徴を理解しているので、それを活かしてほしいと。裏のスペースを有効に使えていなかったので、彼のスピードで突いて欲しかった」
-残り試合に向けて一言お願いします。
「自分達らしさを前面に出して、残り3つ全て勝って終わる。そういう締めくくりにしたいと思います」
FW山下亮介
-2ゴールと結果を出しましたが?
「ここ何試合か途中出場の機会が増えて、結果を出さないとと思って走り回りました。監督からは裏へ抜けてスピードで勝負して来いと。狙い通りだったと思います」
-やはりスタメンで出場したい気持ちは強いですか?
「いえ、スタメンじゃなきゃ嫌だという訳ではありません。チームでそれぞれに役割がありますし、前半から出てガンガン走ったら相手も慣れてしまう。最初は新貝とか上手い選手が出て、相手をいなすようなプレーをしてくれると、僕が途中から出た時に活きるのかなと思います。途中からでもチームに貢献出来れば、という気持ちでプレーしています」
(了)