#121 5/26 関東1部リーグ 前期 第8節 FC KOREA vs 東京23FC
東京23FCも一矢報いるが、試合をひっくり返す事は出来ず
しかし、この日の山本は殆どボールに絡む事が出来ず、試合からも消えていた。KOREAは山本を十分に警戒しており、簡単には仕事をさせなかった。後半29分、山本はベンチに退き、チームはエースを欠く事になった。
だが、ここで奮起したのが、代わって入ったFW岡正道だ。爆発的なスピードとアグレッシブな動きでチームに活力を与える。そんな岡に触発されるように、東京23FCが攻勢を強めていく。
そして36分、右サイドを突破した岡が右足でシュート。GKに弾かれるも、MF田村聡が詰めて1点を返した。同点、逆転ゴールとはいかなかったが、東京23FCも意地を見せた。
それでもこの試合は、KOREAの試合巧者ぶりが目立っていた。守備においては、前からのプレスと後ろでのブロック構築を使い分け、最終ラインが跳ね返したボールを自分達の物にした。そして攻撃のギアを上げると、立て続けに2ゴールを連取。1点を返されても浮き足立つ事なく、ボールを保持しながら時計の針を進めた。
局面に応じてやるべき事をやったKOREAは、これで4連勝。「星勘定を出来るほど力はない」と、朴は言う。自身もチームも好調ではあるが、一つ一つ集中して戦う気持ちを忘れてはいない。きっと、そういう精神がチームに浸透しているからこそ、結果がついてきているのだろう。KOREAは勝点18に伸ばし、2位をキープした。
試合後の両チーム監督・選手コメント
FC KOREA・MF朴世訓
-今日で4連勝となりました。課題としてきた試合の入り方もかなり良くなっているのではないですか?
「毎試合そこは意識しているんですけど、今日はどちらかというと悪い方でした。でも東京23さんがあまり前から来なかったので、ピンチもなかったと思います」
-先制ゴールを振り返ってください。
「試合が始まって5分くらいで、相手のディフェンスラインが高いというのがわかって、裏のスペースが空いていました。サイドから中に入る時に、サイドバックとセンターバックの間に入れて、そこに良いパスが出てきました。最初のトラップで前を向けた事が良かったです」
-ここまで負けなしで最少失点。守備も安定しているのではないですか?
「スカウティングで、相手がどういうサッカーをしてくるか教えてもらっています。前から行くのか、ブロックを作るのかという使い分けは全員が意識しています。うちのセンターバック2人は強いですし、サイドバックも頑張ってくれている。セカンドボールを拾えれば、そう簡単にはやられないと思います」
東京23フットボールクラブ・米山篤志監督
-一瞬の隙を突かれて、立て続けに2失点してしまいましたが?
「点を取られる事に関しては、1点目は相手が上手かった。ファーストタッチが素晴らしかった。ただ、2点目を簡単に与えてはいけなかった。ここは自分達の未熟さが出てしまったと思います」
-岡選手を投入した意図を教えてください。
「まずはチャンスメイクをしてほしいと。それをしながら、ゴールにも絡んで欲しいという事で送り出しました」
-リーグ戦以外でもKOREAと対戦する機会は多いですが、相手の強さは感じますか?
「90分が終わった時に勝っている。そういう所が向こうはしっかりしているなと。感覚として、ここはミスしてはいけない、ここは相手をつぶしておかないといけない、という事がわかっている。選手それぞれが自分の仕事をしてきますし、その差かなと思います。うちの選手達にもそのクオリティがあると信じていますが、シビアな局面でも力を発揮出来ないといけない」
(了)