#117 5/12 関東1部リーグ 前期 第6節 東邦チタニウム vs 東京23FC
29分には、山本の折り返しを田村が丁寧に頭で押し込み同点とする。完全に勢いに乗った東京23FCは、攻撃の手を緩める事なく相手ゴールを目指した。
すると43分、攻め上がっていたDF中山友規が山本のラストパスに反応。相手と並走しながら一瞬早く足を伸ばすと、ボールはGKの横を通過しゴールへと吸い込まれていった。待望の逆転ゴールを奪うと、アディショナルタイムには山本がこの日2点目を決め、終わってみれば4-2で今シーズン2勝目を飾った。
前半の内容は確かに悪かった。「基本的な事が出来ていなかった」と田村は話し、勝てなかった開幕4戦と似た内容だったと振り返る。しかしこの日で2連勝とした事は、今後に向けて好材料だ。90分間の中で悪い時間帯はもちろんあるが、「チームが関東1部仕様に変化している」と米山監督は話す。そして田村も「強い相手とやる方が楽しい」と、このリーグで戦う事へのやり甲斐を感じている。出足こそ遅れたが、前節からの2連勝でチームは手応えを得たはずだ。
試合後の東京23FC・米山篤志 監督コメント
-試合を振り返っていかがですか?
「1部で長くプレーしているチームの“規律”を開幕から感じていましたが、今日もそれを感じるゲームでした」
-チャンスを決めていれば前半もリードで折り返せた内容ではあったと思いますが?
「そういう議論は意味がないと思っています。ただ、相手のキーパーも集中して守っていましたし、いくらチャンスと言っても人間だから外すこともある。そこに関しては文句を言うつもりもありません。次は決めてくれるだろうと期待しながら見ていました」
-これでも内容的には悪くなかったと思います。内容に結果がついてこないというのはありましたか?
「少しずつですけど、関東1部仕様に変化してきていると思います。まだまだ目指す所は遠いですけど、選手達は逞しく戦ってくれています。今日みたいに最終的に勝って終わったというのは、選手達の力だと思います。前半上手く試合に入れなかったのは、僕に責任があると思っています」
-毎週高いレベルの相手と戦える環境にいる事についてはいかがですか?
「間違いなく良いですよね。人が育つには環境が大事です。『これくらい出来て当たり前』という基準は高いほど成長するし、この舞台で戦える事は僕らにとってプラスです。そして、その中で勝っていける強さを身につけられれば良いと思います」
MF田村聡 選手コメント
-前半はチャンスを作りながら2失点する展開でしたが?
「前半の入りが良くなかったですが、決めるべき所を決めていれば、というのはあります。球際だったり戦うという基本的な事が出来ていなかった。ハーフタイムに監督から活を入れられ、何とか逆転出来て良かったです」
-実際にプレーしていても前半はチグハグな感覚がありましたか?
「開幕して勝てない時期があって、今日の前半もその時と同じような感じでした。自分達の出来る事をやらないと、ああいう展開になってしまう。まだまだ甘い所があります」
-ご自身は同点ゴールを決めましたが?
「今日は僕自身かなり調子が悪くて、ミスが多かった。何とかゴールを決めて勝利に貢献出来て良かったです」
-実際戦ってみて、関東1部のレベルはいかがですか?
「大前提として、自分達が持っている力を100%出せないと勝てない。2部だと良くない中でも引き分けに持ち込めたりしていたんですけど、1部だとそう簡単にはいかないなと感じます」
(了)