#96 11/10 関東社会人サッカー大会 1回戦 玉穂FC vs 早稲田ユナイテッド
ハーフタイム、今矢監督は選手達に「パスを回してるだけで怖くない」と話した。肝心のゴールを奪うためのアクションが少なかったからだった。
後半も、試合の構図は攻める早稲田、守る玉穂となった。まずは追いつきたい早稲田は、後半頭からMF中島健太を投入する。「縦に行くスピードが出た」と今矢監督が言うように、チーム屈指のドリブラーが入ったことで、縦への仕掛けが増えた。
しかし後半16分、早稲田が窮地に陥る。自陣でパスをカットされるとショートカウンターを浴び、玉穂・FW竹中翼によってリードを2点に広げられた。
時間が経つに連れ、ロングボールの数が増加した早稲田。しかし、それが効果を生んでいた。「焦りからか、後ろから出るようなパスが目立った」と今矢監督は言及したが、ショートパス以外の選択をすることで確実に流れを引き寄せていった。
共に途中出場の中島とMF前田亮の両サイドが果敢な仕掛けを見せると、次第に中央のスペースが空くようになる。すると松井も、完全なフリーとはいかないまでも、余裕を持ってパスを受けられるようになる。そこに山中やMF岩本光巧が絡むことで、ようやく早稲田らしい崩しが見え始めた。
そして、攻撃がようやく実ったのは後半30分。ペナルティエリア手前で松井にボールが渡ると、ドリブルで迷わずエリア内に侵入。相手ディフェンダーはたまらずファウルを犯し、早稲田にPKが与えられた。
キッカーはもちろん松井。冷静にネットを揺らしたが蹴り直しを宣告される。しかし、2回目のシュートもしっかり決めてようやく1点を返した。しかし早稲田に同点、逆転ゴールが生まれることは無く、試合は1-2のまま終了のホイッスルが鳴る。
ゲームを支配しながら相手のブロックを崩し切れず、2つのカウンターに沈んだ。「甘くはない」と今矢監督が振り返ったように、早稲田ユナイテッドは関東リーグ昇格への難しさを痛感することになった。
<試合後の監督・選手コメントは3ページ目に続く>