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#92 10/21 チャレンジリーグ 第20節 スフィーダ世田谷FC vs FC高梁吉備国際大学


「練習でも意識している」というFW長澤のボールを受けてからのターンは、スフィーダの攻撃にアクセントを加えている。

徐々に攻撃の形を築いていくと、チャンスが訪れたのは後半17分。MF森仁美が相手ゴール前で巧みなボールコントロールで浮き球をいなす。マークを外し、右足で狙ったシュートは惜しくもポストに嫌われる。

だが、ボランチの一角である森がこの位置でフィニッシュを見せたことは、スフィーダが攻勢に出ていることを意味していた。

そして25分、MF田中真理子の後方からのFKを森が頭で折り返すと、途中出場のMF大嶋さゆりが右足で決め、スフィーダが勝ち越しに成功した。

その後、大嶋とのパス交換から、オーバーラップしてきたDF福原菜緒がクロスバー直撃のシュートを放つなど攻め込んだが、3点目が奪えない。

すると、勝利が目前に迫ったアディショナルタイム、FC高梁にゴールを許すことになる。高野の蹴ったFKをFW高橋千帆がヘディングシュートを放つとこれが決まった。170cmの長身を誇る高橋は、ヘディングの時に頭ひとつ分勝っており、防ぐのは困難だった。

土壇場で振り出しに戻った試合は、そのまま2-2のまま終了。打ち合いとなったが、スフィーダは前後半共に相手より多くのシュートを放った。勝てた試合で2ポイントを落としたとも言えるが、相手は強豪のFC高梁。「ポジティブに捉えたい」と、川邊監督はこの結果に一定の評価を与えた。

今節を終えた時点でスフィーダは、日本体育大学女子サッカー部を抜いて3位に浮上した。なでしこリーグ昇格の可能性が消滅した今、3位でシーズンを終えることが最優先事項となっている。

「ひとつでも上に行けるように」と、DF田中麻里菜は気を引き締める。なでしこリーグ昇格は達成できなかったが、3位でフィニッシュするという目標は、チームに新たなモチベーションを与えている。

結果にこだわり、内容を突き詰めることは、間違いなく来シーズンに繋がるはずで、スフィーダ世田谷FCの目指すサッカーを最後までやり切ることが重要だ。残り2戦を、消化試合にするつもりは毛頭ない。

 
1位・ベガルタ仙台レディース、2位・FC高梁吉備国際大学Charmeは、いずれも「なでしこリーグ準加盟クラブ」の為、1部昇格の権利を持っている。残り試合と下位との勝ち点差を比べると、この2チームが3位以下へ落ちることはない。尚、両者の得失点差に開きがあるため、ベガルタ仙台レディースの優勝、自動昇格の可能性が高い。2位のチームは、なでしこリーグ9位のチームと入替戦を行う。

<試合後のスフィーダ世田谷FCの監督・選手コメントは3ページ目に続く>

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