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#87 10/14 全社 2回戦 東京23FC vs 福島ユナイテッド

僅かなズレが敗北を告げる

福島ユナイテッドはセットプレーから押し込んでいった。26分にはCKからドンピシャのヘッドを決めるも、ファウルがあったとしてノーゴール。その後も素早いアプローチでボールを保持し、33分、ついに試合の均衡は破られる。ハーフウェーライン付近で東京23・FW小林のパスがズレる。奪った福島ユナイテッドのショートカウンターが発動。ラストパスを受けたFW久野純弥が角度のない所から左足で決め、福島ユナイテッドが先制した。

東京23はDF中山友規を前線に上げ、小林とのツインタワーを前線に置いてゴールを目指す。後半アディショナルタイム、ロングボールを中山、小林と頭で繋ぎ、エリア内で受けたMF三澤慶一が倒される。しかしレフェリーの笛は鳴らず。試合はそのまま終了し、前回王者の東京23FCは2回戦で大会を去ることになった。

米山監督もMF猪股も、相手との大きな差は無いと感じていた。お互いにチャンスを作り、試合の決着は最後まで分からなかった。しかし、2人は細かな差があったことを悔いている。

どんなスポーツでも、僅かなディティールが勝敗を分ける時がある。この日の試合はまさに、そういった類のものだった。

試合後の東京23FC監督・選手コメント

米山篤志監督
-試合を振り返っていかがですか?
「悔しいです。相手はウチに勝ったチームですから、素晴らしいチームだと思います」
-今日のメンバー選考も、今後の連戦を見越した上でのローテーションでしたか?
「疲労はもちろんあるけど、それを踏まえて勝てる、戦えるメンバーを選びました。昨日も出た選手は連戦を感じさせないプレーを見せてくれましたし、タフさがあるなと思いました」
-常々、勝ちながら学べているとおっしゃっていましたが、敗戦から学ぶものは大きいですか?
「もちろん大きいです。何が足りなかったのかを、考えざるを得ませんから。勝っていたら何となく過ぎてしまうけど、負けたら何となく流すことはできません。チーム全員が、考えるキッカケになったと思います」
-両チームに大きな差はなかったと思いますが?
「どんな環境や相手でも、目指すものをやってみせないと意味が無い。まだ、そこまでの力じゃないという現実を知った。また一歩一歩、積み重ねていかなければなりません。何となく勝てるものじゃない。負けた理由を探した時に、細かいことに気を遣えるか。そういう部分が勝負を分けると思います」
-この大会を振り返っていかがですか?
「ウチのようなチーム、上を目指しているチームは沢山あるなと。その中で抜けていくのは並大抵なことじゃないと思います。ピッチの中だけでなく、外の部分でも成熟していかないといけないです」

MF猪股聖哉
-試合を振り返っていかがですか?
「全体的に、やれなくはない試合でした。でも、自分達のサッカーは出来ませんでした」
-前日(1回戦)は途中交代でしたが?
「続けられたんですけど、連戦を考えると無理は出来ないということで代わりました。なので、今日もコンディションに問題はありませんでした」
-中盤のアンカーでの出場でしたが?
「いつもなら前向きでもらえるんですけど、自分の所を飛ばさせるような感じで、蹴らされてしまった。パスを入れさせてもらえず、ボールに関われませんでした。守備に関しては悪くなかったと思います。センターバックとのトライアングルを意識していたんですけど、そこは出来たと思います」
-相手との大きな差はなかったと思いますが?
「細かい所のこだわりが分けたと思います。うちの失点も、ちょっとパスがずれた所から決められた。そういう部分は、日頃の意識で変えていけると思いますが、今日はそこを突かれてしまった」

(了)

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