#87 10/14 全社 2回戦 東京23FC vs 福島ユナイテッド
『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #87
“小さな差”が試合を分ける 前年王者・東京23FCが2回戦で散る
10/14(日)13時30分 駒沢公園陸上競技場
全国社会人サッカー選手権大会 2回戦
東京23FC 0-1 福島ユナイテッドFC
前日10/13の1回戦から、いきなり総力戦を強いられた東京23フットボールクラブ。延長戦の末に勝利を収めたが、できれば80分で決着をつけたかったはず。前日の疲労度や決勝まで勝ち残ることを考慮し、この日のメンバーを組んだ。
東京23は、前日の試合から6人の選手を入れ替えた。先制して流れを引き寄せたかったが、攻勢を強めたのは福島ユナイテッドFCだった。
前半1分、ペナルティエリア手前左寄りで得たフリーキックをファーサイドに送り、折り返しを頭で狙うが僅かに外れた。その後も福島ユナイテッドのペースで試合が進むが、東京23も跳ね返す。
一進一退、互角の前半
15分が経過し、ようやく東京23も攻撃の形が作れるようになる。16分、相手ディフェンスラインの裏へ抜け出したFW山本恭平がGKと一対一の場面を迎えるも、ブロックされゴールならず。このチャンス以降は東京23が盛り返していった。だが、その中で司令塔のMF猪股聖哉は「自分の所にパスを入れさせてもらえず、ボールに関わることが出来なかった」と、やりにくさを感じていた。
この日の猪俣は普段のポジションであるインサイドハーフではなく、中盤アンカーの位置に入った。ポジションの変更自体は以前にもあったが、この日はパスの出所である猪股の特徴が消されてしまった。
ピッチコンディションが悪かった為、猪股を経由せずに前へ前へ攻める姿勢はポジティブな面をもたらしていた。だが、前回王者に前半最大のピンチが訪れる。
34分、東京23が相手陣内の深い位置でフリーキックを得る。キッカーの猪股は、シンプルに中へ送らずエリア手前にマイナスのパスを送る。しかし味方のトラップが大きくなり、福島ユナイテッドにかっさらわれカウンターを浴びる。ゴール前まで持ち込まれ、最後はMF鴨志田誉がシュート。
GK平川正城のファインセーブで失点は避けられたが、小さな連携ミスが大きなピンチを招いた。
後半も試合はなかなか動かない。互いにアタッキングサードまでは侵攻するものの、決め手を欠いていた。後半22分、東京23は前線のターゲットとしてFW小林大騎を投入する。起点になれる小林を加えることで、攻撃にアクセントをつける狙いだった。