#84 10/6 なでしこリーグ 第13節 日テレ・ベレーザ vs 伊賀FCくノ一
ベレーザの攻勢は続く。19分、左サイドから田中がドリブル突破を仕掛け、エリア内で倒されるもホイッスルは鳴らない。そして21分、攻め続けた末にようやく先制点が生まれる。小林弥が浮き球のパスを送ると、裏に抜け出した永里が冷静に流し込んだ。
難敵から勝利を掴む瞬間が近づいていた。しかし、伊賀FCも諦めない。35分過ぎからCKを得ると、セカンドボールをことごとく拾って二次攻撃につなげていく。そして39分、右サイドからFW中出ひかりが中央へパスを入れると、MF小林真規子が合わせてネットを揺らした。
引き分けも許されないベレーザは、DF岩清水梓を前線に上げてパワープレーに出る。しかし、伊賀FCも集中を切らさず粘る。アディショナルタイム、DF小林海咲のクロスのこぼれ球を伊藤が狙うも、相手ディフェンダーがブロック。跳ね返りを右足で打つも、クロスバーの上を超えて万事休す。
ベレーザは勝ち点2を失い、リーグ優勝が遠のく痛恨の引き分けとなってしまった。
試合後の日テレ・ベレーザ監督・選手コメント
野田朱美監督
-試合を振り返っていかがですか?
「結局、決められるところで決めないと、自分達の首を絞める展開になってしまいます。あれだけ決定機が入らないと向こうのペースになってしまう。そういうのが出た試合でした。ですが、しっかり受け止めています」
-この試合のプランはどのようなものでしたか?
「相手に合わせるより、自分達の繋ぐサッカーをやって、幅を使おうと。ピッチの状態に苦戦すると予想していたんですけど、思った以上にボールが走らなかったです」
-後半、木龍選手と田中選手のポジションを入れ替えた理由を教えてください。
「田中がトップでブラインドになってしまっていて、亜紗乃とタテ関係ができず起点を作れていなかった。中盤も、起点を探すのに時間がかかってしまったと思います」
MF伊藤香菜子
-試合を振り返っていかがですか?
「今までの試合と比べても、今日の前半はチャンスを作れていなかったと思います。後半は作れるようになったけど、最終的に決め切れませんでした」
-後半にチャンスを多く作れたことに、野田監督は楔になりきれなかった田中選手と木龍選手のポジションを入れ替えたことを挙げていましたが?
「美南が悪いというより、他の選手がもっとパスを入れる意識やサポートの意識を持ってやれたら良かったと思います。美南も左サイドから仕掛けて、よくチャンスに絡んでいたと思います」
-ミーティングでは何を話しましたか?
「リーグ戦はまだ続くから、気持ちを切らさずやっていこうと話しました」
(了)