#82 9/23 チャレンジリーグ 第18節 スフィーダ世田谷FC vs JFAアカデミー福島
『東京偉蹴的 MATCH OF THE WEEK』 #82
両者持ち味を出しにくいコンディションの中、スフィーダが前半のゴールを守りきり勝利
9/23(日)14時 世田谷区世田谷公園競技場
チャレンジリーグ 第18節
スフィーダ世田谷FC 1-0 JFAアカデミー福島
雨のピッチに苦しむ両チーム
試合前から降り続いていた雨が、キックオフ直前には更に強さを増した。スフィーダ世田谷FCとJFAアカデミー福島。共にボールを保持しながら攻撃を構築していくチームだけに、このピッチコンディションで少なからずプレーに影響が出てしまった。
普段の感覚でパスを出しても、水を含んだピッチがボールの勢いを殺してしまう。そんな中、先に環境にアジャストしたのはスフィーダだった。
シンプルに相手ディフェンスラインの裏へボールを送り、FW長澤優芽とMF森仁美を走らせる。相手を押し込んでいくと、前半9分、CKからスフィーダに先制ゴールが生まれる。
DF川嶋珠生がペナルティエリア手前にボールを出すと、DF福原菜緒がシュートを狙うもミートできない。しかし、こぼれたボールにDF田中麻里菜が反応すると、トラップから右足ボレーを突き刺した。
得点を挙げた田中は「菜緒が(セットプレーで)上がっていたので、後ろからこぼれを狙っていた」と笑った。センターバックながら攻撃センスを備える彼女の嗅覚が光った瞬間だった。スフィーダが完全に主導権を握った前半。ac福島にシュートを一本も許さずにハーフタイムを迎えた。
後半は一転して守勢に回るも、ゴールは許さず勝利
後半、主導権が入れ替わった。その要因として挙げられるのは2つ。ひとつは、後半4分という早い時間帯でスフィーダ・DF永田真耶が2枚目のイエローカードを受けて退場した事。もうひとつは、ac福島がしっかりとビルドアップしながら本来のサッカーを実践したことが挙げられる。
最終ラインから恐れることなくパスを回していくと、小気味良くグラウンダーのパスが繋がる。パスが通る度に、ベンチからは「グッド」という声が聞こえた。基本技術が漏れなく高いティーンエイジャー達が、スフィーダを揺さぶっていく。スフィーダは1人少なくなった事もあり、フリーの相手を捕まえ切れずスペースを有効に使われてしまう。