#63 7/22 チャレンジリーグ 第16節 日体大女子サッカー部 vs スフィーダ世田谷FC
スコアレスで終わるかに思われた試合は、最後に動く。45分、右サイドで長澤が倒されてFKを得る。DF川嶋珠生が右足を振り抜くと、ボールは一直線に飛んでいき、ネットに突き刺さった。セットプレーのキッカーを務めるキャプテンの見事な一発が、スフィーダを5連勝に導いた。
「苦手な相手」と川邊監督も認める日体に勝利した価値は大きい。それもただ勝つのではなく、自分達のサッカーで得た勝利だ。「スタイルを貫いて勝たなければ意味がない」という川邊監督の言葉は、スフィーダはこういうクラブなんだ、と主張しているようだった。目先の勝ち点3だけを追い求めるだけではなく、クラブの将来のためにも、この日の勝利は大きいのではないか。
この勝利で5連勝を飾ったスフィーダは、この5戦で21得点1失点と守備の固さが目立つ。これについて川邊監督は、「後ろが安定している。相手のフォワードをコントロールできている」と話す。
前線からの連動したプレスで相手を押し込むだけでなく、攻め込まれても守備陣が奮闘し、ピンチの芽を摘む。攻守に安定したプレーを見せるスフィーダが好調なのも頷ける。
この日、日体を倒したことでスフィーダはまた一皮向けた。見ている人にとっても、クラブが一歩一歩成長していることを実感できる試合だったのではないか。
試合後のスフィーダ・川邊健一監督コメント
-試合を振り返っていかがですか?
「繋ぐスフィーダと蹴ってくる日体大。こういう相手は苦手だったんですけど、初めてまともに勝てたな、という試合でした。セットプレーで決まったのは以外でした。崩していけると思っていたので」
-日体大は前回よりは繋いできた印象ですが?
「要はウチが蹴らせなかったという事ですね。相手を押し下げて、中盤から蹴らせると怖いですけど、後ろからなら良いと。また、長いボールを無駄に弾かず、コントロールしてマイボールに出来ました」
-石渕選手がベンチスタートでしたが?
「前半は休ませて、後半に出して石渕でケリをつけようというプランでした」
(了)